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犬っこ(秋田県・湯沢市)_20190127

今回は秋田のかわいい「犬っこ」です。秋田と言えば秋田犬ですね。
このシンプルの極みのようなフォルムが潔いです。オリジナルは四肢が分かれていて、もう少しシャープなのですが、張子らしさが出ていて気に入ってます。

今回もオリジナルを見せないで進めたいと思います。ネットに画像がありますので、ご興味がありましたら探してみてください。
先にお断りしますが、僕は郷土玩具がとても好きですが、ハードなコレクターというわけでは現時点ではありません。
すでに持っているものを記事にする際は、作品と一緒に並べると思いますが、47都道府県全ての郷土玩具を所有しているわけではありません。

というよりも、ヒントが不完全な状態でつくることに面白味を感じて制作しています。
まだ行ったことのない、日本各地の魅力的な文化を持ったさまざまな地域への「憧れ」や「懐かしさ」などを燃料にして制作しており、いつか行ってみたい異国への想像力を駆使して制作したり、オリジナルをいつか手に入れたいものを記事にして書いています。

要はこれから手に入れたいものを、先に手に入れています。

さて前置きが長くなりました。
「犬っこ」というのはもともと秋田県横手市が発祥と、僕の手元にある『郷土玩具辞典』(斎藤良輔 編・東京堂出版)にはあります。

横手市がどの辺りにあるかというと、秋田県の南側。

そもそもは米粉を材料にした糝粉(しんこ)細工で、保存するために紙粘土や蝋などでつくられているそうです。
いつ頃からかは不勉強でわかりませんが、毎年小正月の縁起物として市で売られていたそうです。

小正月の夜に現れる悪霊を追い払う力を持っていると信じられ、この犬っこを家々で窓際、玄関などに置いていたらしいです。つまり番犬の役目を負っていました。だから阿吽の2頭が一対になっているのですね。
今もこの風習をやられているとしたら、かわいい街になって良いですね。

僕も近所の狛犬と一緒に、犬っこに番犬をさせてみました。


いまは「犬っこ」と言えば、横手市というよりはお隣の湯沢市の「犬っこ祭り」が有名です。

湯沢市はここです。

なんと。もうすぐ開催されるではないですか。
2月9日(土)と10日(日)に開催されるそうで、雪でつくられた巨大な阿吽犬が飾られるようです。
犬っこの即売会もあるようで行ってみたいですねえ。


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