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失敗はちゃんと受け取らないと前に進めないから書きます。

2019年5月
ローカルプロバスケチーム小豆島ストーンズをスタートしました。発起人として関わった一般社団法人小豆島スポーティーズ内で僕自身が代表として運営するチームです。いや、でした。

僕は、自ら作った団体から、クビを宣告されました。もちろん恨みつらみなんてない。ただただ、自分の力の無さを恥じいるばかりです。

地方のあり方。
スポーツの本当の価値。
どんな毎日が、本当は幸せなのか。
毎晩考え、いろんな原因を探り全てを内包する言葉を見つけ出しました。

夢中のキッカケをつくり続ける。


そうすれば、こうなる。あの子も、あの人も、あの場所も。そう思っていろんなアクションをしてきた。
それが一つの形になり、2年ほどで法人になった。地方にしてはかなりメディアでも取り上げられた方だと思う。速度が増した。
いつかと思っていた、町にあるぼくの理想とするバスケチーム。今ならとかなり前倒しでスタートした。

たくさんの人が面白い!と集まってくれた。
実際に手を動かして手伝ってくれる人もたくさん。誰もが素敵な人たちばかり。理念に基づいてどんどん勝手にいろんなものが産まれていく。スポーティーズは、本当に面白い塊になった。

バスケチームは、僕自身のチャレンジだった。
諦めきれない選手たちが集まってくれた。協会のみなさんも、できたばかりのこのチームの存在意義を尊重してくれて一足跳びで地域リーグへの参画を認めてくれた。ビッグネームも力を貸してくれた。3月トライアウト、4月契約交渉、5月スタート。もう、この時点で問題が出てきた。馬鹿だと思うかもしれないけど、お金がなかった。ベンチャーと同じで離陸してから組み立てる。そんな危機感とはもう何年もだったため、今回もそうしたけど、額が違った。一人でお金を集め、契約金(ひとりひとりはとても少ないけど)を支払いながら、コーチ、家、仕事などの手配と同時進行。もちろん充実していたけど、少し大きなお話が御破産になったのを機に、一気に問題が露呈した。

選手たちは信じてここでの活動を選択してくれた。でも環境は思った様に整わない。ここで僕は一番してはいけないことをした。話し合うことから逃げた。みんなは、そんな信号を送ってくれていた。それなのに、今お金がないこと、ちゃんとしてあげられないこと、そんなことがひっかかり、最も大切な、正直な気持ちでお互い繋がる関係性を自ら拒んでしまった。今から思えばなんで?と思う。それでもその時はそうしてしまった。ウソをついたりはしてないけど、合わす顔がない。そう思ってしまい、どんどん抱え込んだ。

友人に、先輩に、消費者金融にもお金を借りた。(まだ返してる最中です。ほんと待たせてすみません。)途中から、スポンサー営業もストップした。ひょっとするともうダメかもと思ったから。鬱と同時に、腎臓の持病も信号を出してくれた。僕は一度お休みし、ずっと支えてくれた相棒が代行で代表になってくれた。

「契約金は出せない。自分たちでお金を作らないと回らない。でも環境はある。やるか?」

彼がリスタートを切ってくれた。これが経営者のやることだった。もちろそこで抜けた選手たちもいる。当たり前だろう。

同時に試合に出るためにはライセンスの問題などもあり、カラダが少し回復した時点でコーチ役として参加。選手たちと話せるのがとても嬉しかった。年が明けて改めて責任者として復活して動き出したけどやはりうまくいかなかった。どうしても、大きな借金を抱えて働きながらこの場にいるためには、相当自分も無理をしていて精神的な余裕がまったくなく、みんなと話す時に、みんなの気持ちが素直に受け止められなかった。

ある選手の契約交渉を機に、もうやめよう。と思い相談。と同時に、もうやめてほしいとお願いされた。

2020年9月
自分の最後の仕事だと思って始めたこのプロジェクトをクビになったのに、ホッとしてる自分がいました。もう借金をしなくていい。もう、誰も苦しめなくていい。

何がいけなかったのか?
たった2つです。
お金と人。
この2つにしっかりと向き合わずにその場をやり過ごしたことです。

経営者は、この2つが最も大切な仕事。
それ以外はみんなでやっていけます。
この2つをちゃんとできないこと。
これは経営者としては当然失格です。

そこから、これからどうするかを考えるしかなかった。

2度と経営者にはならない。
途中で変わるかもしれませんが今はそう決めました。どれだけいいビジョン、サービスを生み出しても、自分はその経営者にはなれない。
というか、経営できない。これは確定。

でも、やってきたプロジェクトはどうだろう?
何かをするたびに考えに考えた企画はどうだろう?言葉にしてきたことはどうだろう?手前味噌だが、ぼくの一番の武器はこれなんだと思う。描き、企て、言葉に実践すること。

経営者はできない。誰かを不幸にする。社会悪だ。
ならば、僕がこれまで出会った大好きな人、大好きなお仕事に、僕の持つ武器は役立つんじゃないか。

そう思い、今の100という形になって、再スタートを切りました。まだまだ始めたばかりでどうなるかはわかりません。クラブへの未練?タラタラどころか大ジョッキです。

言葉にするのがとても辛いことやけど、ひょっとすると同じことで悩む人がいるかもしれない。

最後にストーンズのサイトを貼っておきます。
今も小豆島で選手のみんなはそれぞれの目標を持ちながら、毎日バスケに、島での仕事に全力です。代表も文中で出てきた素敵な経営者が運営してくれています。とてもとても素敵なチームです。応援お願いします。



サポートお待ちしてます。 そりゃもうお待ちいたしております。