見出し画像

スぺイサイド⇒アイラ島⇒キャンベルタウン⇒アラン島へ その⑧

その⑦で記載したアードナホー蒸留所からの流れでカリラ蒸留所へ。

4日目の道
カリラ蒸留所

カリラはアイラ海峡とゲール語で意味し、目の前にはジュラ島アイラ海峡のパノラマビューです。

カリラ蒸留所

カリラ蒸留所はディアジオ社所有の蒸留所で、ジョニーウォーカーのキーモルトの一つ(4つのキーモルトの蒸留所をフォーコーナー)です。生産能力も650万リットルと大きく(スコットランド蒸留所の生産量順位第12位)、多くはジョニーウォーカーのブレンド用に用いられる銘柄です。

ストライディングマン

ディアジオ社のフォーコーナーの蒸留所(カーデュ、クライネリッシュ、グレンキンチー、カリラ)にはストライディングマンがおり、それぞれの特徴を表した出で立ちでビジターを出迎えてくれます。ちなみにカリラはスモーキーさを与えるキーモルトとして、煙のイメージのストライディングマンとのこと。

ビジターセンター受付
ビジターセンター

フォーコーナーの蒸留所は何処もビジターセンターが充実しており、ディアジオ社のウィスキーを購入することが出来ます。

いろんなカリラ

ハンドフィルもあったりするが、結構良いお値段。

ハンドフィルの樽
大麦、モルティングの説明

カリラのモルトはポートエレンの精麦設備でモルティングされた35~40ppmのピートモルトを使用している。
ピート麦芽からスモーク香、黒糖の様な香、潮っぽい香、スパイス香がする感じでした。

糖化から蒸留までの説明

粉砕したモルト(グリスト)はハスク20:グリット70:フラワー10のいつもの割合の説明。ハスクがフィルターの役割を果たすとの事で、発酵時間が短ければシリアル感の強いウォッシュに、長ければよりフルーティーなウォッシュになるとの説明。カリラは55~60時間の発酵。
説明を受けた後に実際の製造設備の見学に向かう流れです。

マッシュタンが大きい。12.5トン容量
発酵槽。木桶が8つでステンレスが2つ
ポットスチルポットスチルは初留3基、再留3基
外から見た蒸留棟
樽の展示

カリラは基本的には軽い感じのピートのウィスキーですが、ニューメイクではアンピートの仕込みもあるとの事。(ピーティーでないカリラに出会ったことはありませんが。)

樽のノージング

このツアーで面白かったのは樽の香りを嗅がせてくれる事。違うタイプの樽の香りでどの様な違いがウィスキーに生まれるのかを体験できます。

樽の臭いを嗅ぐおじさん方

樽の要素で良く言われるのは、アメリカンオーク(バーボン樽)はバニラやキャラメル(樽をトーストする効果)、ナッツ等の香り、ヨーロピアンオーク(シェリー樽)はベリーやスパイス(シナモンやナツメグ)、ダークチョコ等の香りと言われていますが、人それぞれ感じ方が違うのかと。
あった樽で面白かったのはキャメロンブリッジ(グレーンウィスキー)の樽で、熟したマスカットの様なさわやかなフルーツの香りでした。

テイスティング
テイスティングのボトル

樽をクンクン嗅いだ後はテイスティング。テイスティングは定番の12年、蒸留所限定ノンエイジカスクストレングス、14年、ハイボールの4種類でした。
12年:スモーキーの中にキャラメル、トロピカルフルーツを感じる軽やかさ。
カスクストレングス:バーボンとカリフォルニア赤ワインカスクを合わせた物。バーボンの感じ(スモーキーの中にハチミツの甘さ)が強い印象を受けました。
14年:バーボン樽のみ。12年と比べるとまろやかさが増すけどやはり軽い感じの爽やかフルーティーさとスモーキーさのバランスの良いウィスキー。テイスティングでは珍しくハイボールの提供もあり、カクテルでの飲み方をディアジオとして推しているようにも感じました(ハイボールのテイスティングはディアジオの蒸留所以外では出てこない)。
ただ、ツアーの参加者を見ているとはハイボールは殆ど手を付けない人が多かった。。。ウィスキーはストレートで飲むのが基本で飲み方の文化が違う事を改めて実感しました。

そんなカリラ蒸留所を後にして、フェリーに乗るためにポートアスケイグへ。

フェリーの待合室?
船着き場
ジュラ島への渡し船
アイラ島

アイラ島を後にして、ケナクレイグの船着き場に降りた後はキンタイア半島を南下してキャンベルタウンへ。

道中の石碑
道中の夕日

その日はキャンベルタウンに遅い時間に到着し、宿に一泊して次の日にスプリングバンク蒸留所(グレンガイル蒸留所)⇒アラン島へ渡り、ロッホランザ蒸留所、ラッグ蒸留所⇒グラスゴー近くの船着き場⇒アバディーンと移動する日程でした。
内容はまた次のその⑨で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?