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僕が叶えたかったこと

「ぼく、今日人生で叶えたかったことの一つが叶った!!」

ある日、学校から帰宅した双子の息子が、興奮気味に部屋に飛び込んできてそう言った。

「人生で叶えたかったこと?」

はて、息子、8歳、小学校3年生男児の叶えたいことってなんだろう。
今日は普通の平日である。

「学校でなにかあったの?」

ちがうちがう。とニヤニヤしている。

全く見当がつかない。

とにかく、興奮冷めやらぬ様子で「本当に夢がかなった」と言う。

普通に学校に行った1日。夢が叶うようなことがあるのだろうか…?
体育でお手本になれたとか?誰か有名人が学校に来たとか?
(母の想像力が乏しい…)

なにがあったか聞いてみると…

学校帰り、家に向かって歩いている途中で、大きな荷物を持ったおばあちゃんが道に迷って困っていたから、僕がバス停までの道を案内してあげた。

とのこと。

「えっ!?」

まさか息子が道案内なんてすると思わなかったので、場所分かったの?と聞くと、「バス停は2つあるから行き先を聞いて、ちゃんと教えてあげたよ」と言う。

そうか、もう道案内もできるようになったんだね。

おばあちゃんは、息子に「ありがとう」とお礼を言ってくださったそうで、息子はそれがたいそう嬉しかった様子。

「こんな日が来るとは思わなかった」
「いつかやってみたいことの一つだったんだよね〜」
「道を聞かれることなんてあるんだね」
「ありがとうって言われると嬉しいね」

いつもより口数が多く、嬉しかったことが伝わってくる。

道案内をしてみたかったなんて、聞いたこともなかったけど…笑
今日が彼にとって生まれてはじめて道を聞かれた日で、道を教えれた日なんだな〜。

お役に立ててよかったよかった。
きっと一生忘れない日になるんだろうな。



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