野口英世が笑ってる
月初といえば、千円札!
なぜかといえば、子どもたちの習い事の月謝を現金で払うため。
最近は電子マネーとVISAタッチで生きているから、意識しないと現金が財布にないこともしばしばだ。
だから、習い事用に1,000円札を用意しておかなくてはならなかったのに、
今月に限って忘れていた。
気づけば今日は12月初めての月曜日。
私は、千円札11枚が必要だった。
厳密に言うと7,000円と4,000円が必要だった。
財布を開くと、6,000円。
5,000円足りないところではあるが…せめて先に習い事に出かける息子の7,000円を準備したい。
あーーー、そういえば…!
我が家には秘蔵のコインケースがある。
小学校で突然現金を集金されるその日に備えて準備したコインケース。
そのコインの下に、こんなときのために一万円札と千円札を用意しているの
だ。
よし、あのコインケースの1,000円を合わせれば7,000円は達成する。
私は自分の用意周到さに歓喜して、コインケースを開いた。
そこにいたのは、両目に折れ線の入った野口英世だった。
下からみるとにやりと笑い、上からみると悲しげな表情の野口英世。
やったな。(私がやったのか、こどもたちがやったのか…もう記憶の定かではないが、このお札で遊んでしまったことは間違いない)
なんとも言えない表情で野口英世がそこにいる。
突然、目が合い笑ってしまった。
さすがにこの1,000円は使っちゃだめ…であろう。
幼い頃、私の母はエレクトーンの月謝にピン札を用意していた姿が脳裏をかすめた。両目に折れ線の入った面白顔のお札…ダメぜったい…。
結局5,000円足りない私は、ATMへ急いだ。
それにしても、目に線を入れてしまったお札の行き先。
どこが正解なんだろう。
とりあえず、今日のところは行き場をなくした英世をもう一度コインケースにそっと戻した。
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