突然、食事が飲み込めなくなった時の話#3
・お局様の意見
鬱病になって辞めた社員の彼女の話を聞いて、私と同じような扱いを受けていたことがわかった。
ある日、お局様に彼女のことを話してみた。
忘れ者「彼女、体調悪そうですが大丈夫でしょうか」
お局様「あー、あの子、被害妄想激しいから。」
お局様は、彼女のことを
被害妄想の激しい人と言った。
本当は違うよね。
お局様の言葉の裏には、
自分は悪くない。悪いのは被害妄想をする彼女だと言いたいのだろう。
お局様たちのパワハラのせいで、彼女が鬱病になっていくことへの罪悪感なのか、自分に非はないと言い聞かせているのかはわからないが、お局様は彼女が悪いという認識のようだ。
40過ぎたいい大人が・・・呆れる。
・仲間たち
パート仲間に凄く良くしてくれていた人がいた。
50歳すぎの綺麗な人。Iさんだ。
Iさんとは同じ商品担当だったので、仕事のことやお局様たちのことをよく相談していた。
しかし、Iさんもまたお局様たちのカモだった。
ある日、Iさんは自分のロッカーにスマホの録音機能をオンにしておいたらしく、その時のお局様たちの会話を聞いたらしい。
私も聞きたいと言ったが、精神的に辛くなるからやめた方が良いと言った。
しかし、一番精神的に辛くなったのはIさんだった。
おそらく録音された中に、Iさんの悪口も残っていたのだろう。
Iさんは言った。
Iさん「お局様たちは、私の怯える姿を見て笑って喜んでいた」
最低なやつらだ。
・上司への相談
Iさんは、お局様たちがいじめていることを上司に話した。
上司は、わかってはいたが人為的な理由で辞めさせてこともできず、注意すらもできないらしい。
一度お局様が言っていた言葉を思い出した。
お局様「上司は私に対して冷たい!なんで忘れ者には優しいんだ!」
そういって、私と上司の恋愛的な噂を流したのだ。
誰も信じなかったが、お局様は一人で騒いでいた。
きっとお局様は上司がタイプだったのだろう。
私が”心身症”との診断を受けて上司へ診断書を渡すときにはっきりと伝えた。
忘れ者「私はお局様からパワハラを受けています。そのために今回体を壊しました。お局様とは一緒に働けません。」
上司「今、人がいないから急に辞めるのは無理だよ。」
そんな会話をした。そして私は3か月の休職期間を過ごすことになる予定だったが、金銭的な理由もあり1か月で復職したのだった。
・辞表
復職してからも、お局様は相変わらずだった。
私が休職している間に入社した正社員の人も、ひと月で辞めてしまった。
この店で1年もつのは、まれなのだ。
私も働き始めて11か月になろうとしていた。
よく相談にのってくれていたIさんは、私が休職中に酷いパワハラに合い、心身ともに憔悴していた。
Iさんは辞める2日前から来なくなった。
いや、正確には来れなくなったのだ。
Iさんも精神科に通うこととなった。
・ロックオン再び
私は仕事用のポーチを使っていた。
ハサミやノート、計算機、メジャーなど、仕事で使うものが多いので制服のポケットに入らない物をポーチに入れてぶらさげていた。
お局様「そのポーチ、オタクの人に人気のやつでしょ」
お局様は私に言った。
私をバカにしようと一生懸命考えた言葉だったのだろう。
それを聞いていたお局様の取り巻きの一人も
??
になっていた。
私と取り巻きの
??
に気づいたお局様は、なんでもないと笑って誤魔化していた。
私が復職した時、新人さんの2人がおそろいのポーチを持っていた。
私が使っていたように、仕事で使う為のポーチだ。
忘れ者「おそろいだね」
新人さん「そうなんです、お局様と同じものを作ったんです!」
耳を疑うとはこのことだ。
お局様は、私が休職中に私が持っていたポーチを自作し、新人さんにも教えていたのだ。
あぁ、お局様は私がポーチを持っていたのを見て、欲しかったんだ。
新人さんが嬉しそうに私に報告した時、お局様が来た。
「オタクの間で流行っていると言っていたポーチですか?」
と、私は心の中で言った。
新人さんがお局様に言った。
新人「お揃いなんですよねー」
お局様は私がいたので、さっきまでつけていたポーチを外していた。
新人「あれ?今日はポーチしないんですか?」
お局様の顔は引きつり、その新人さんはひと月と持たずに辞めてしまった。
つづく
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