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ふっかる移住までの経緯

「なんで移住したの?」
移住を決めてから今に至るまで、いろんな人に聞かれた台詞。

結婚するでもない、転勤でもない、移住先に縁もゆかりもない、今まで田舎暮らしすらしたことない。そんな20代独身のわたしが本当にいきなり「仕事辞めて知らない田舎町に移住します」って言ったら、まあ「え?」ってなるよな。我ながらいいサプライズだったとおもう。

友達や会社の人に話すたびにみんな驚いてくれて、当時はその反応をたのしんでニヤニヤしていた記憶がある。笑

それくらい軽い気持ちの移住だった。

なんとなくずっと田舎暮らしへの憧れは頭の片隅にあった。好きなジブリはトトロ。好きな本は西野魔女が死んだ。好きな映画はリトルフォレスト。
大学のときにとあるプロジェクトで東北に何回か行ってたんだけど、そこで体験した「ザ・田舎暮らし」が本当にたのしくて、あったかくて、そこが田舎への憧れを自覚した原点な気がする。
社会人になってひとり旅をするときも、いわゆる観光地じゃなくて、ちょっと市街地から外れた人がいない商店街とか、ローカルすぎる喫茶店や酒屋とか、だれもいない浜辺とか、そういうのにときめきを感じていた。

田舎暮らしに憧れをぼんやり抱きつつ、でも、結局のところそんな勇気もないし、今の生活満足してるし、どうせ口だけでずっと私は東京にいるんだろうなって思ってた。

そんなとき、コロナが流行しはじめる。あれまあれまと広がり仕事は完全リモートに。約2年、家に引き篭もりっぱなしの日常。
ちょうど年齢的にも結婚やら転勤やらする知り合いが増える時期で、そこにコロナも相まって、友達に昔みたいに気軽に会って飲んだり、旅行いったりできなくなった。

仕事はずっと家の中。友達にもなかなか会えない。
「あれ?なんか東京にいる意味ってなくない?」そう考えるようになった。

この頃、休みの日にチャリ漕いで都内の公園とか川辺とかに行って、ゆっくりするのがいい気分転換になってた。キラキラした都会よりこういう自然があって静かなところが好きなんだなって改めて実感していた。

そんな感じでコロナ禍、少しずつ自分について、将来について、生き方について考える時間が増えてく中で、ぼんやり自分のしたい生き方のイメージがみえてきて、そしたら今のままでいるのがなんだか嫌になった。
具体的になにをしたいとか、どこに行きたいとかはなかったけど、とにかく「ここじゃないどこかにいきたい」とか、「新しい環境にとびこみたい」とか、そういう欲がモリモリでてきた。

当時付き合っていた彼ともなんとなくすれ違い始め、ちゃんと蹴りをつけようとお別れ。

そしたらなんだかすごくスッキリして、まだ20代だし、独り身だし、なんでもできるじゃんってポジティブになった。

よし、なんか行動しようと思って、とりあえず二拠点生活について調べ始めたり、地方移住した知り合いに話をきいたりなんなりした。
正直このときはまだ移住はとおい夢の世界。実際どうやって移住するんだ?ってハテナマークだらけだった。
さすがに地方に知り合いや頼りどころがないのにひとりでいきなり飛び込むのは不安だった。仕事の探し方もわかんないし。
だから今の仕事続けながら二拠点生活をするのがまずはいいなって。
それか地方で拠りどころをつくるために、仕事を見つけるか、パートナーを見つけるかだなって。
そんで、そのときの私は仕事でなくパートナー探しをし始めた(他力本願すぎる)。
なんかね、地方移住を調べてたらたまたま広告に出てきたんよ。「農家と繋がるマッチングアプリ」が。笑

でもまあね、マッチしても相手は地方にいるので会うのにハードルが高い。すぐやめました。

雑談はさておき、そんなときにタイミングよく、地方の求人の紹介をしているライターの知り合いから連絡がきた。
見ると求人のURLが載っていた。「この仕事、えりこちゃんになんか向いてそう」と言葉が添えられて。
ライターの彼は、元々知り合いの知り合いで1回しか会ったことないし、もう4年近く会ってないくらい薄い繋がりだった。でも不思議と彼の言葉は信用できた。

彼が書いたその求人を読み進めると、その仕事がとってもすてきで、うまく表せないけど「これだ!」と思ってしまった。

そこからは早い。こまかいことは考えず、とにかく話を聞いてみたいとポチっとエントリー。このとき22年2月28日。
書類選考、オンライン面接と通過し、3月20日に最終面接が決まった。
最終面接は現地での対面面接だった。面接後は仕事の先輩にあたる方が車で町を案内してくれた。
人と話し、町を見て、空気を感じて、「あ、なんかここで生きていけそう」って思った。
もし最終面接合格したら、本当に移住しちゃおうって決めた。

そして、3月25日、無事合格の通知がきた。すぐに「お願いします」と返信した。
前職の上司、親、友達、いろんな人に報告した。
みんなあたたかい応援の言葉をくれて、よく泣いた。
移住が確定するまでは誰にも話せなくて(移住するって言ってもし落ちて東京に残ってたら恥ずかしいじゃん)、ずっとソワソワしてたから心も軽くなった。

正直自分でも本当に移住するとは思ってなくて、この1ヶ月で一気にブワーッと決まっちゃったもんだから、自分の心もまったく追いついてなかった。さすがに勢いがよすぎたかなって不安にもなった。

でも、久々にすっごくワクワクしていて、なんだか自分の将来がたのしみだった。東京に思い止まるって選択肢は一切思い浮かばなかった。

そうして前職の仕事の引継ぎをしながら、東京でお世話になった人に挨拶しながら、移住先での家探しやら手続きを進め、22年6月、無事移住して新しい仕事がスタート。今に至ります。


はい。
だらだらと書いちゃいましたがこれが私のふっかる移住までの経緯です。

ごらんのとおり、本当に勢いとノリと勘で決めちゃったのだけど、移住して4ヶ月近く経過した今、「移住してよかったなあ」って思います。あのときのふっかるな自分を褒めてあげたい。

頑張らずとも、焦らずとも、会うべきときに会うべきもの・ひとと会うんだろうなっておもった。なるようになる。

そして、今回は割愛したけど移住に至るまで、実際は不安だらけで、ほんとうに沢山の人に背中を押してもらって沢山勇気を貰っていました。
その人たちの話もそのうち書きたい。

こっちはもう寒くてセーターです。冬が怖いね。
では、またお会いしましょう。

えりこ

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