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私が地域の魅力にハマって移住に至るまで ~その1~

名古屋生まれ名古屋育ち、就職を機に東京へ…そして2021年秋から家族で岐阜県美濃市に移住したハシモト アサミと言います。
今回は自己紹介も兼ねて、私がなぜ東京から岐阜県美濃市に移住することにしたのかを書いてみようかと。


1.知らない世界へ飛び込むゾクゾク感にハマっていた大学時代

大学時代は、外国語学部英米学科に所属していたこともあり、私も周りも海外ばかり見ていました。元々留学に対する憧れはありましたが、大学1年生の冬休みにウクライナに1カ月半滞在(AIESEC経由の海外インターンシップ)した経験がとても強烈かつ面白かった為、そこから更に海外熱が高まり、3年生の時にオーストラリアに10ヶ月交換留学、卒業前にカンボジアに3週間弱(JICAのプログラム)滞在。
とにかく自分が知らない世界や価値観、異文化に触れるのが面白くて仕方なかった、そんな学生時代でした。

留学生たちと参加したカラーフェスティバル@オーストラリア
日本語専攻の大学生たち@ウクライナ


2.就職してから

大学まで過ごした地元名古屋を離れ、就職を機に上京。
「海外と繋がっている仕事」であればいい、そんなふわっとした想いで就活し、新卒で入社した会社は食品専門商社でした。
製菓原料の調達に配属され、シチリア島のピスタチオやドイツのゼラチン、フランスの冷凍フルーツピューレなどの輸入を担当していました。

出張で訪れたベトナムのカカオ産地
プロのパティシエによる講習会

幸か不幸か会社としては久々の新卒採用で残業させないよう気を遣われていた(?)こともあり、1年目はほぼ毎日定時の17:30上がり。
ただ、同期はいないし、会社の先輩や同じ新卒入社の友人は皆忙しそうだし…仕事終わり何しようかなと会社付近をぶらぶら。
職場があった有楽町エリアは各都道府県のアンテナショップが多く、有楽町駅近くの交通会館の中には地方暮らしやIJUターンを希望する人のための移住相談センターもあり…そんな場所の影響もあってか、吸い込まれるように地域の紹介イベントや移住者のトークイベントに参加するようになりました。
元々田んぼや自然が好きで漠然と「田舎暮らし」に憧れていたので、各地域の暮らしの話を聞くのはとても楽しく、じわじわと田舎暮らしへの興味が高まっていきました。

3.知って"しまった"地方での暮らし

NPO法人シブヤ大学が、地方創生の一環として行っていた、「人に会いに行く旅」。
シブヤ大学「旅する学部」人に会いに行く旅をしよう。 | シブヤ大学 | SHIBUYA UNIVERSITY NETWORK (shibuya-univ.net)

いわゆる有名な観光地に行くのではなく、各地域で活動されている地元の方や移住者の方の話を聞いたり、狩りを見学したり一緒に地域の料理を作ったりする、そんな旅。


これがとっても、とっても楽しくて。

全11地域ぐらいあったうちの5地域(茨城県県北地域、長野県塩尻市、千葉県銚子市、山形県真室川町、新潟県中越地域)に参加し、気づいたらシブヤ大学のボラスタにもなってました。欲を言えば11地域全制覇したかったぐらい。笑
参加者同士でも仲良くなり(一人参加の方が大半でした)訪れた5地域のうち4地域は、何人かの参加者と勝手に再訪し、地域の方々と再会しました。

再訪メンバー+地域の方と飲み会@真室川町


茨城県県北地域での出会い
ー衝撃の出会い。どうしてこんなところに可愛らしい女性が…しかも今の方が幸せ?!ー
初めて「人に会いに行く旅」で行った先は茨城県県北地域。里見地区という夜は真っ暗で、最寄りのコンビニまで車で30分ぐらいかかるような地域で地域おこし協力隊をされている長島さんという女性に話を聞きました。

長島さんのお話を少しだけ共有します。(もう7年も経つのに覚えてる笑)
就職人気ランキングは常に上位の大手旅行会社の海外事業部にいたという長島さん。大学時代は海外に興味があり、就職も自然と海外と繋がった仕事へ。(なんだか私と重なる部分がある…)
売上、関わる人数からみても規模の大きな仕事に携わっていたものの、自分が担っていた仕事が何の役に立っているのか、誰が喜んでいるのか、よく見えずモヤモヤしていたそう。
そんな時、大学のOBOG宛に「茨城県の里見地区という場所で地域おこし協力隊しませんか~」という募集があり、思い切って手を挙げた。横浜生まれ横浜育ちの長島さんにとって茨城県は縁もゆかりもない地域だった。
だけど今は会社員時代よりずっと幸せだそう。なぜなら、まず自分がしたことで誰が喜ぶのか、周りの反応が目の前で見れる・感じられる。また暮らしと仕事の境目が曖昧で、日々手触り感のある生活ができているからだそう。「手の中に収まる暮らし」「手触り感」というキーワードが印象的だった。

長島さんの話に共感する部分も多く、また大学~就職時は海外ばかり見ていた、ウクライナと繋がりがある、等共通点もあり、とても印象的な出会いでした。(ちなみに長島さんとはこの旅の後も何度か一緒にご飯にいって、お互い母になった今も連絡を取り合っています。)

暮らし・仕事の中での「手触り感」、確かに消費社会の東京では感じる機会があまりなかったように思います。お金さえ払えば何でも手に入る社会。東京はなんだか情報・ヒト・モノが溢れていて、自分が大きな流れに乗っかって日々流されているような感覚でした。特に企業勤めのサラリーマンは歯車の一部となって日々「やらされ」ながら働いている方が多かったように感じます。

一方、地域をめぐる中で会う人会う人はなんだかイキイキして見えたんです。「田舎暮らしは大変よ~」と言いながらも、地に足ついて自分なりにあがいている。自分のやっている仕事や住んでいる地域に、愛着やこだわりをもっている方々ばかりでした。

再訪メンバーと共に@真室川町

茨城県県北地域で長島さんに出会い、その後に行った山形県真室川町や新潟県十日町でも、同じように都会から地方へ移住した同年代ぐらいの素敵な女性たちに会いました。
共通して見えてきたのは、どの方も自分の違和感や経験を大切にし、直感的にえいやっと地方移住を決意。選んだ地域に愛着をもち、地域の方々とも協力しながら奮闘しているそんな姿でした。

そんな出会いを通して、私は地方暮らしが気になって気になってしょうがなくなりました。知らなければ気にもならなかったのにイキイキと過ごしている人たちに出会ってしまって、今の暮らし以外の選択肢を知ってしまった。もう止められない。笑

そんなこんなでシブヤ大学の「人に会いに行く旅」をきっかけに、TURNSやソトコトのイベントやプログラムにどんどん参加して、移住者の話を聞いたり、地域創生プログラムに関わったり、北は北海道から南は島根・山口までほぼ毎月のようにどこかしらの地方に行っていました。2年で少なくとも50市町村ぐらいは行ったかと。

山菜採り@真室川町

岐阜県郡上市との出会い
全国各地行った中で一番惹かれた町。なんだここは。自然、町並み、文化、面白い人、更には地域ならではのクレイジーさ(徹夜踊り)までぜーんぶ揃ってるじゃないか、と。
名古屋から高速で1時間20分ほど走ったところにある岐阜県郡上市。子供のころから家族で何度か訪れたことがあり、元々好きな町でした。
町中を川が走っていて、橋から見下ろす景色はとても風情がある。
食品サンプル、そしてシルクスクリーン発祥の地と言われ、ものづくり体験ができたり、雑貨屋さんやカフェが並んでいたりと、まち歩きが楽しい観光地、というイメージでした。そしてなんといっても夏には徹夜で踊り明かす「郡上踊り」があり、地元の方と観光客が自然と交じり合ってひたすら踊りまくる、そんなクレイジーな町でした。
「人に会いに行く旅」をきっかけに地方への熱が高まっていた私は、「TURNSの学校」というプログラム(https://peatix.com/event/185336)に参加。今までは郡上八幡は近場の「観光地」のイメージしかありませんでしたが、地域の方の案内で現地を巡ったり、先輩移住者と交流することで、更に郡上のファンになりました。

圧倒的な夏休み感
お盆は一晩中続く徹夜踊り
芝桜

更に更に郡上カンパニー)郡上カンパニーとは | 郡上カンパニー (gujolife.com) という共創WSに参加し、個性的な地域の方々や参加者と交流することで、どんどん郡上にハマっていきました。プログラム参加も含めると社会人になってから10回くらいは行ったかな、、?なぜこんなに郡上に通っていたのか。もちろん、町中から見る川や、季節の移ろいを感じられる山も魅力的でしたが、私にとっては何より「人」が魅力的でした。郡上はとにかく面白い方々の層が厚い!!!

他の地域でもたいていキーパーソンのような方が何名かいて、その方々が起点になって新たな動きを生み出していたんですが、特段郡上に関しては、そこら中にキーパーソン的な面白い方々がいて、掘れば掘るほどそのキーパーソンの方が尊敬している地元の方や師匠みたいな人がいたり、移住のきっかけになった人がいたりととにかく面白い人たちの層が飛びぬけて分厚かったように感じます。そんな方たちが郡上市内各地で新しい取り組みをして、熱量の高い渦ができていました。

でもこれだけ尖った人たちだらけだと、私みたいな何のスキルもない人がいっても役割なさそうだな…と思ったのも事実。笑

次回は、「郡上にハマっていた私が、なぜ突然美濃に移住することにしたのか」を書いていきます。


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