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試験を受けました【色彩検定】

前回の投稿から3ヶ月も経ってしまいました…
この夏は仕事も学びも、なかなかに充実していました。
言い換えると「とっっっても忙しかった」のです。
独立1年目はやることだらけですね。久々の投稿、ご容赦ください。

実はこの間、コンサルティングのお仕事を進めながら、
自分自身のプレゼンテーションに関連するスキルや知識を
アップデートしてカタチにしておく活動に取り組んでいました。
ようやく一段落したので、まとめておきます。

まずは、スライドや教材を作成することが多いので
色やその使い方に関する知識について学びを確信し深めた上で
「色彩検定」という試験の3級とUC級を受けました。
特にUC級は「色のユニバーサルデザイン」を集中的に問うものです。

そして、日本と英語のプレゼンテーションを手掛けることが多く、
特に英語のプレゼンテーションは会社員時代の本業でしたので
レベルチェックでTOEICと英検1級を久しぶりに受けました。
(こちらは次回の投稿で触れますね)

さて、色彩検定。
きっかけは、ある方とタクシーのお話をしていたときに
「空車のLEDサインがすごく見にくい」
ということをお伺いしたことです。

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コレのことですね。大昔は回転幕でしたが最近はもっぱらLED。
確かに日中に逆光だったり、フロントガラスに日光が当たってると
眩んで見にくいと思うことがボクもありますが、どうもソレとは別の話。
実は世界には、目の中にある色を感じる細胞の都合で
色の見え方(色覚)が一般とは異なる方々が多くいらっしゃるそうです。
パターンがいくつかあるそうですが、そのうちのひとつに
「赤が黒っぽく見えて、黒との区別が非常につきにくい」
というパターンがあるそうです。
タクシーの空車サインは通常、赤や橙色のLEDが用いられますが
会社によってはモロに真っ赤なクルマもありますよね。
アレ、周りの明るさや字の明度によっては
赤い字と黒い地の区別が付かなくなってしまうそうです。全体真っ黒。
確かに困る。

他にも「黄緑と橙がほぼ同じ色に見える」というパターンもあって
その場合は、例えば電気機器の充電器やAV機器の動作確認ランプが
【黄緑】充電完了/正常動作中【橙】充電中/スタンバイ中
だったりすると判別しづらいと。これはあるあるな色づかいですね…

そして驚いたのはその数。
日本人は男性のおよそ20人に1人がそういう色覚の持ち主だそうです。
影響する遺伝子の都合で、女性の場合はおよそ500人に1人とのこと。

それって考えてみると結構な人数なんですよね。
例えばボクが通った中学校は、1クラス40人で1学年10クラス。
つまり同級生が40人x10クラス=400人いました。
男女だいたい半々だったと記憶していますので、先ほどの割合で言えば
どのクラスでも男子の中に1人は
そして同じ学年の女子の中におそらく1人は
大多数とは異なる色覚の持ち主だった
ということです。
男子に限れば、同級生に10人はいたということ。
小学校や中学、高校、大学の同級生、クラブ活動の仲間。
会社の同期、先輩後輩、そしてお取引先。
もちろん親戚やご近所も。
自分が知らなかったというだけで、実際はこれまでにそういう方と
ものすごい数お会いしてきたはずです。

彼らが自らそれを申告されるケースは少ないのでしょう。
カラダや感覚に関わる部分で人と違うというのは孤独な悩みになりがち。
それはボクにも理解できます。

ボクは会社員時代、とてもたくさんプレゼンテーションを行いました。
その多くはビジュアルエイド、つまりPowerPointやKeynoteで作成した
スライドを見せながらお話するというカタチでした。
例えばグラフには複数の色を使うことがたくさんありました。
とても見づらい思いをされた方々がいらっしゃったことでしょう。
あるいは白背景に黒文字で記載し、強調文字に赤を使う、なんてことは
数え切れないほどやったと思います。
パッと見はみんな黒文字になってしまって、重要なポイントが分からず
陰で苦労されていた方もいらっしゃったはずです。

これは人に伝えることのプロとして猛省しなければいけないことです。

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コレはちょっと極端な例ですけどね。
知らなければこういうことも無意識にやらかしてしまいかねません。

またボクは以前から、より効果的な講義技法を考えたい大学の先生や
国際学会における研究発表がもっと上手になりたいという研究者や
これからどんどん高度化、複雑化していく情報基盤社会において
不可欠なコミュニケーションリテラシーを学ばねばならない大学生に
プレゼンテーションを教える講師としてしばしば教壇に立ってきました。
彼らにとって、学びの機会は平等であるべきです。
少なくとも一人の教員の同じ講義を受けていただく方々に対して
受講者視点から教わることの質に格差があるのは好ましくありません

ましてや、ボクは見え方や聞こえ方、伝わり方のプロです。
これは絶対に学んで即改善しなければならないと痛感しました。
その具体的なアクションとして「色彩検定」を受験したわけです。

3級は色やその効果的な使い方に関する基礎的な知識を問うもので、
カラーコーディーネーターやスタイリスト、デザイナーなど
色の扱いをまさに本職とする方以外にとっては十分かと思います。
一方、UC級(色のユニバーサルデザイン)は先に挙げた
ユニークな色覚の持ち主や加齢や疾患により視力が低下した方々にも
ちゃんと見えて理解し判別することができるように
社会の様々なシーンにおける色遣いの配慮と実践を問うものです。
こうした色覚の違いによる問題を回避するための具体的な注意点や
方策なども詳細に説明されています。
特に後者は実際に学んでみて、コレからの時代にプレゼンテーションや
研修、講義などを行う人には絶対に必要なリテラシー
だと感じました。
幸いどちらも合格しましたので、実践に活かしていきます。

実は見えていないスライドでプレゼンテーションしている方へ。
何が重要か分からない教材で講義や研修をしている方へ。

「コトバの壁」を越えることと同じぐらい
「見え方の壁」を越えるという課題は
今後の社会で超重要になっていくと思います。ぜひ学びましょう。

(次回はTOEICと英検1級のお話…)

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