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「幸せを感じて」 2年・宮脇有夢

練習が終わって家に帰るのは21時頃、そこから犬の散歩をする。これが日課になっていた。

犬の散歩中、いろいろな事を考えてしまう。
誰も話す人がいない中、歩き続けるからだ。
たまに犬に話しかけてみるが、もちろん話は通じない。無視される。
1日の疲れもあって、「ああ大変だ、面倒くさい」
そう思って散歩をしていた。

とぼとぼ歩く私の隣で、犬は楽しそうに、飛び跳ねるかのように歩いている。
その純粋で楽しそうな姿を見ていると、私も嬉しい気分になった。それと同時に今の自分が忘れかけていることに気づかされた。

それは、こうやって当たり前のように、自分の足で歩き、犬の散歩をしていることが、いかに幸せであるかということ。
考えてみると、他にも当たり前になってしまっていることが多々あった。

1日3食、ご飯を食べることができていること。

毎日帰る家があり、ベッドの上で寝られていること。

大学にまで通わせてもらい、毎日仲間とサッカーができていること。

当たり前になっているこのことひとつひとつは、とても幸せなことであった。
その他にも、今までの日常でいろんな幸せに出会ってきた。

中学時代、毎日友達と歌を歌いながら学校から帰ったこと。

替え玉が50円のラーメン屋で替え玉を9回して、お腹いっぱいになったこと。

ディズニーに行けたこと。
そこのアトラクションで変顔なんかしちゃったりできたこと。

こんな日常にあることがどんなに幸せなことか感じなければならない。
もちろん私の飼い犬は、散歩という日常に幸せを感じていた。そういう風に見えた。

当たり前に起きていること、していることを、当たり前にしてはいけない。
もっと感謝しなければならない。
世の中にはそれをしたくてもできない人がたくさんいる。今日を生きたくても生きれなかった人だってたくさんいる。
こんな事を達成したい、こんな事で成功したいという夢や目標など大きな幸せの前に、もっと目の前にある幸せを感じ、感謝し続けたい。
日常にある小さなことでも幸せを感じられる人間になりたい。
人生なんていつ終わるかわからないし、時には本当に悲しい事だって起こる。

どんなときも身近に幸せを見つけ、それに感謝して生きていこう。

こんなことを考えた、犬との散歩だった。

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宮脇 有夢(みやわき あるむ)
学年:2年
学部:文化構想学部
経歴:湘南ベルマーレU-15平塚(平塚市立浜岳中学校)→早稲田実業学校高等部

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