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「100年先も続く物語を」2年・髙見真史

2024年、早稲田大学ア式蹴球部は創部100周年を迎えます。

人生100年時代とは言いつつも、大半の人間の一生よりも長い100年という年月の重みをこのプロジェクトを通じてひしひしと感じています。

こんにちは。早稲田大学ア式蹴球部マネージャーの髙見真史です。日頃よりア式蹴球部に多大なるご支援をいただきましてありがとうございます。

今回は来たるア式蹴球部創部100周年プロジェクトに対する僕の思いを綴らせていただきます。

およそ一年前のこの時期にア式では部の100年を紐解くべく歴代のOB・OGの方々に現役時代の経験や葛藤、引退してからのア式に対する思いなどを部員が直接お聞きするインタビューを敢行しました。

一連のインタビューやそれに伴う部内への事業説明、プロジェクトを支えてくださっているOBの方々の想いを聞いて自分もア式の100周年事業を支えたい、ア式の100周年で何か大きなことを成し遂げてみたい、その一心で100周年プロジェクトメンバーの一員となりました。

それから約一年間、プロジェクトメンバーとOBの方々とともに様々な活動を行ってきました。

そのなかで、うまくいったこと、うまくいかなかったことが数多くありました。うまくいかなかったことの方が多かったかもしれません。ですが100周年で何かを成し遂げたい、ア式に何かを残したいという思いで活動していました。

しかし、チームは関東1部リーグから2部へ降格。

「弱いんだから練習しろ」

「サッカーで負けてんだから100周年なんてやってる場合じゃないでしょう」

各方面からこのような厳しいお言葉をいただきました。

他のプロジェクトメンバーの言葉にもありましたが、やはり、ピッチ上で結果を残して初めてピッチの外での活動が肯定されるのだと痛感させられました。

それでもピッチの外の取り組みでも日本をリードするというア式のあるべき姿を体現するために、プロジェクトを止めるわけにはいきません。どうにか100周年の活動を認めてもらおう、成功させようと様々な方のお力を借りながら歩みを進めてきました。

それなのに、私たちは大きな壁にぶつかりました。

必死にもがいてきたことは紛れもない事実ですが、実はそれに相応しい動機や本質的な想いなんてはなから持ち合わせていなかったのではないか。なんとなく100周年プロジェクトという響きに連れられて、なんとなくやってきただけなのではないか。少なくとも僕はこんな感覚に陥っていました。

プロジェクトの実施フェーズに入る直前、様々な事情により事業規模の縮小、内容の変更を迫られました。やりたかった数多くの施策の数を絞らなくてはならないとなったとき、本当にやりたかったこと、熱量を持ってなんとしても取り組みたいと思えることがほとんどなかったのです。

学生主体を掲げるア式の活動であるのにどうしても学生の意思で動けている感覚が得られなかったり、プロジェクトを成功させられる未来を想像できなかったり。

そんなこともあり、プロジェクトメンバー全体で熱量が下がってしまっていました。

それによって常に協力し親身になって100周年の活動を支えてくださっていたOBの方達を失望させてしまい、プロジェクトの先行きが全くわからなくなってしまうことがありました。

やりたいことのはずなのに。

自分たちの意思で動いてきたはずなのに。

やっぱ想いなんてなかったんじゃね?

このような大きな葛藤をメンバー全員で抱えながらも、もう一度心に火をつけるため学生同士で何度も話し合いを重ねました。ときには監督やコーチにも助言をもらいました。ア式の未来について、ア式をどうしていきたいか語り合ったこともありました。自分がア式になにを残したいのか一晩中考えたこともありました。

その中で僕の中に見えてきたことは

「ア式のために」

これだけでした。

話し合うなかで、「ア式を強くしたい」、「ア式を愛される組織にしたい」、「ア式のために何かを残したい」。学生の思いに共通していたのは「ア式のために」という精神だったと僕は解釈しました。

先日ある代を対象とし、100周年事業について説明をさせていただく機会がありました。そのなかでも、先輩方は本当に僕たちのためを思い親身になって話を聞いてくださり、また、今のア式に対する思い、100周年事業に対する心からのアドバイスを熱く語ってくださいました。ア式を離れてから長い月日が経っているのにも関わらず、現役生のためならなんでも協力したいと伝えてくださいました。「100年間を現役世代だけに背負わせることはしたくない。僕たちもやれることはやりたい」こんな熱い言葉もいただきました。

ここでも根底にあるのは「ア式のために」という精神だと僕は感じました。世代を超えて共通したア式に対する思いを感じた瞬間でした。

さらに、そこで改めて強く認識させられたのは

ア式の100年は現役生だけのものではなく、ア式に関わるすべての人の想いの集積

だということです。

何を当たり前のことを言っているんだと自分でも思います。

「100周年目」の一年間、2024年に目が向きすぎていたのかもしれません。

僕ら現役世代だけで完結できる100周年ではなかったのです。

ア式に関わるすべてのみなさま

共にア式の100周年をお祝いしませんか?

今こそア式ファミリーの力を一つにし、101年目、次の100年へのバトンを繋ぎませんか?

現役・OB・OGの垣根を超え、ア式の未来を創りあげませんか?

もう一度ア式を心にインストールしあの頃の情熱や熱狂をア式ファミリー皆で共有しませんか?

主将の言葉を借りるなら

「早稲田を愛する、すべての人と」一つになって、ア式を蘇らせませんか?

ア式のOBでもないし、知り合いがいるわけでもないしと思ったあなた

ア式に直接関わりがあるかどうかは関係ありません。

ぜひ僕たちと一緒に100周年事業を創りあげませんか?

ア式ファミリーの仲間入りしませんか?

僕は2024年を、ア式に関わるすべての人が、ア式に愛着や誇りを感じられる一年間にしたいと考えています。そしてその一年をア式に関わるすべての人と「共に」作り上げたいと願っています。

そして、早稲田大学ア式蹴球部の次の100年の物語を創り上げることができるのは今を生きる私たちだけです。

どうか皆様のお力を貸してください。

ア式蹴球部100年目のキックオフはもうすぐそこです。


髙見真史
学年:2年
学部:人間科学部
前所属チーム:栄東高校


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