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「残り1年」 3年・阿部隼人

サッカーを始めて、17年。
これまで様々な経験をしてきた。

サッカーを始めるきかっけとなったのは「兄」だ。
私と兄は6歳離れていて、私がサッカーを始めたのが3歳だと認識しているから兄は当時9歳。兄のサッカーを観に行ったときにボールを蹴ったことが始まりだ。

4.5歳ぐらいでSCH.FCという兄が通っていたチームのスクールに入り、そこから本格的に私のサッカー人生が始まった。

関東リーグ明治大学戦前に、激励に来てくれた早稲田バスケ部所属の「三島大河くん」とはSCHがやっているスクールが集まるスクール大会で知り合った。(あまり覚えていません。ごめんね、大河くん(笑))

小学生になると同時に、スクールではなく、地元の他のチームに所属することとなった。SCHは3年生でセレクションがあり、チームとしての活動が始まる。1.2年生はスクールだけだったため、対外試合をして成長したかった私は大豆戸FCに入った。
早稲田の監督である外池さんが大豆戸FC の創設に携わっていたということで、外池さんが就任した昨年度の面談でこの話をして盛り上がった。

このチームはサッカーをすごく上達させてくれた。そして、個人だけではなくチームで勝つことの喜びを教えてくれた。2年間という短い期間しか所属していなかったが、私が出ていくときも温かく送り出してくれた最高のチームだ。
当時、指導してくださったコーチの皆様、一緒にサッカーをしてくれたチームメイト。
とても感謝しています。

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3~6年生はスクールに入っていたSCHのセレクションに合格して、そこで活動していた。3年のときから1つ上の試合に参加していた。3.4年生のレベルはあまり変わらないにしろ、良い評価を受けていることはすごくうれしかった。
4年生になり、ついに来ました。工藤泰平の登場です。
入ってきた当初はうるさくなかったけど、馴染んできたらもう手が付けられない。
コーチが怖かったから今みたいなやばさはなかったけど、当時からお調子者でした。
試合では相手チームをガンつけるなど。
皆さんに見せてあげたいです。当時の泰平を。(笑)

SCHを通じて多くの人と出会い、多くの経験をさせてもらった。
横浜市大会で優勝して嬉しかったことや全日本少年サッカー大会神奈川県大会で準優勝という結果に終わり悔しかったことなど。
個人的には横浜市トレセンや神奈川県トレセンに選ばれ、県内のサッカーが上手な選手とサッカーをする機会が増え、まだまだ上がいるということに気づいた。

泰平とたまに昔の話をするけど、誇れるチームだったことは間違いない。

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中学は横浜F・マリノスジュニアユース追浜に合格することができた。
小学生の時はFWだった私だったが、中1のとき担当だったコーチからLSBをやらされたことによって私のプレーの幅が広がった。
初めて、LSBでプレーしたときに思ったことは「めっちゃ走る!攻撃も守備もやらなくちゃならないなんてキツ!」だった。
でも、何度かやるうちに楽しさを覚えた。すごくチームに貢献している重要なポジションだと認識した。

ここでも多くの経験をした。
人としてのマナーのことで指導を受けたこと。
初めて海外に行き、異文化を感じ、サッカーをしたこと。
チームメイトにハブられているのではないかと感じたこともあった。
サッカーでは結果を残すことができなかったが、今までにない経験をした3年間だった。

高校は横浜F・マリノスユースに昇格することができた。

1年目から試合に出て活躍したい。それしか思っていなかったが、現実はそう甘くない。1年目から試合に出られる選手には個人の特徴が強く、私にはそれがなかったからだ。
試合に出るためにとにかく必死に練習した。効率的な練習の仕方だったかどうかはわからないが、質ではなく量。GK千田にはよく付き合ってもらっていた。

2年生となり、いきなり試合に出場する機会が回ってきた。
今でも覚えている。

 vs桐光学園 @日産小机フィールド

SBをしていた選手が試合中にケガをして私がLSBで出ることになった。
中1の頃にLSBを経験してからはそれほどLSBで出ることがなく、久しぶりのポジションで不安があった。
しかし、背中を押して出してくれたおかげで、のびのびプレーすることができ、勝利することもできた。
この試合を機にLSBでスタメンに定着した。

2年次は他にも多くのことを経験した。

現在プロで活躍している
遠藤渓太くん、和田昌士くん、小松駿太くんたちの活躍によって
クラブユース優勝、プレミアリーグ昇格を果たした。

これまでのサッカー人生の中で最も誇れる結果である。

3年生はトップチームの練習に参加したり、トップチームのサブ選手が出場するサテライトリーグに出場するなどプロ選手とサッカーをすることが増えた。
まだまだ足りなと思わされた一方で、可能性はあると思わせてくれたとても刺激的な経験をした。
トップチーム昇格は果たせなかったが、大学4年間でさらに成長してこの横浜F・マリノスに返ってくるという強い意志を持つことに繋がった。

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私のベストゴールです。ぜひご覧ください。

そして、早稲田大学に入学し、ア式に入部。
大学入ってからの昨年までのことは前回の部員ブログを読んでください。

今年、大学生活も残り2年となり、現実が見えてきた。
本当にプロになれるのか、ということである。高校時代から変化があり、「プロを目指してる」と言えなくなっていた時期があった。試合に出ていなかったことももちろん影響していたが、自分と向き合ったときに、どんな努力をしても無理な気がしたからだ。

夏のある日、明治大学と練習試合を行った。
そこにいたのはマリノスユースで同期の常本佳吾である。

練習試合の後に佳吾から昼食を一緒に食べたようと誘われた。
そこで進路の話をした。
佳吾は今年絶好調の明治大学で3バックの真ん中を任され、持ち前の守備力と明治に入って成長を遂げた打開力を有しているプロ注目の選手だ。
そんな彼から驚きの一言が。

「俺も就活するよ」

耳を疑う言葉だった。こんなに活躍している選手が就活?
頭がこんがらがった。

これほど驚いたことには理由がある。
プロを目指しているならサッカーを一生懸命頑張ればいいと思っている自分と、
なれなかった時のために就活をしたほうがいいと思っている自分がいて葛藤していたからだ。

それが、佳吾のこの一言で全て解決した。

「就活する」

という結果に至った。

ありがとう佳吾。お前は何気なく言ったことかもしれないが、俺の心は動かされた。
俺に足りないことを気づかせてくれた最高の仲間です。

そこから就活をしているア式の同期に、就活生向けのスマホアプリを教えてもらい、就活がスタートした。

自己分析。ES。OB訪問。インターン。SPIテスト。
など今まで何気なく過ごしていた日々に就活という出来事が加わったことによってものすごく充実感がある。
また、これまで出会ってこなかった価値観を持っている人や学生に向き合って親切にしてくださる人など多くの出会いがあるし、成長を感じるものである。

色んな人の後押しや選択肢の幅が広がったことによって再び、
「プロサッカー選手を目指している。」と言えるようになった。



この17年間のサッカー人生の中で、プロサッカー選手になるための覚悟は決めてきた。中学、高校、大学とプロになるための最善の選択をしてきたと思っている。

しかし、そんな覚悟では足りない。
覚悟が足りなかったから高卒でトップチームに昇格できなかったのかもしれない。

来年は4年生になる。

早稲田の4年生は特別だ。
どの大学よりも4年生に責任が熨しかかる。

そして、プロサッカー選手になれる最後のチャンスだと思っている。

「強い意志と強い覚悟」(マリノスユースで大変お世話になった松橋力蔵さんがよくおっしゃっていた私の好きな言葉である。)

を持って1年間過ごしていく。


後輩たち。

早稲田は今年のような残留争いをしていい組織ではない。
それはみんなわかっていることだと思う。
OFF期間は休むことも大事だが、来シーズン強い早稲田を作るための覚悟を決めてきてほしい。
きついこと、うまくいかないこと、気に食わないことなど必ずあるはずだ。
そんな現実から逃げないでくれ。
常にベクトルを自分に向け、必死に向き合い続けてほしい。
私もまだまだ至らない部分はあるが、一緒に成長していこう。


ア式を目指している人たち。

多くの人が覚悟を決めて人生の選択をしてきたはずだ。
しかし、ア式を目指すということはこれまで以上の覚悟が必要だ。
苦しいと思うことは必ず待っている。
それと本気で向き合うことのできる環境がア式には整っている。
どのような人が来るか今から楽しみにお待ちしています。


OB・OGの方々、ア式を応援してくださるすべての方々。

日頃からア式を支えてくださり、感謝しております。
今年、関東リーグ優勝を果たした翌年は降格するというジンクスを破りました。
来年からア式の新たな歴史が始まります。
そこで1つだけお願いさせてください。
皆様も覚悟を決め、私たち部員を1年間信じ続けていただきたいというものです。
全ては歴史と伝統ある強い早稲田を作るためです。
大変図々しいお願いで恐縮ですが、ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。


そして同期。

1年の頃から「チームを変えたい」と思ってた俺たち。
ついに4年生を迎えるね。
俺らが一番「強い意志と強い覚悟」を持とう。
そして、全ての力を振り絞って濃密な1年を過ごそう。
俺らなら絶対にできる。




「日本をリードする存在になる」


阿部 隼人


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阿部 隼人(あべ はやと)
学年:3年
学部:社会科学部
経歴:横浜F・マリノスジュニアユース追浜(横浜市立六角橋中学校)→横浜F・マリノスユース(神奈川県立岸根高校)

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