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あのとき、私は(飛行機に乗って)

はじめに

こんにちは、どらま館制作部の関口真生です。

私は2023年4月18日〜6月4日の約1ヶ月半、ヨーロッパへ旅に出ました。主にベルリン、ウィーンに滞在し、昼は大学のオンデマンドの授業を受けて夜は劇場に赴く生活をしていました。大学一年生の時から留学に興味があったものの演劇サークルでの活動など早稲田ライフをエンジョイしていたら留学の機会を逃し、3年生になり「このまま大学を卒業していいのか?」と自問自答した時に、やっぱりベルリンに行ってみたい!ヨーロッパの演劇を生で観たい!という気持ちが強くなり、大学を休学せずにストレートで卒業できるギリギリのラインである春学期の半分の期間を海外渡航に充てることにしました。
今回の滞在では、ヨーロッパ各地で生活する日本人の方に合計20人以上お会いすることができました。たくさんのお話を聞き、その一部を記事として皆さんと共有できることを嬉しく思います。

今回の記事企画について

現地で出会った方のお話は私一人で聞くにはもったいないくらいのお話も多く、本当は全てご紹介したいところなのですが、その中から一部でもご紹介したいと思い記事化に至りました。今回のインタビューは、特に学生の目に留まって欲しいと思っています。「海外に住んで仕事をするなんてすごい!自分にはできない!」と思っていても、根から聞いていくと意外と自分も持っている問題意識からキャリアがスタートしていることがあります。その道を選んだきっかけまで辿れば、今回のインタビューは分野を問わない多くの学生に共感、共鳴する部分があるのではないかと考えています。私も、卒業後の進路を考える上での心構えや葛藤の部分を、年齢も職業も異なる方のお話から学ぶことがたくさんありました。

「あのとき、私は」について

「あのとき、私は」は2021年から早稲田小劇場どらま館のnoteにて連載されていた記事です。ここまでの全6回の記事は、早稲田演劇のOBOGに「学生時代、何をしていたか?」をインタビューし、演劇との向き合い方や生き方を探る内容でした。

前回までの記事はこちら

私がこの企画を引き継ぎ、合わせて内容もマイナーチェンジすることにしました。今回は(飛行機に乗って)というサブタイトルの通り、もともと日本で活動されていたが今は海外を拠点に活動されている方を対象にしています。早稲田演劇からは離れましたが、引き続き「学生時代、何をしていたか?」を聞いています。

今回のインタビュー記事について

ご協力いただいた方は以下の4名です。

①庭山由佳さん

ドイツ語圏舞台芸術の、ドラマトゥルク・翻訳・字幕、制作・ツアーコーディネート、劇評。ベルリンドイツ座(Deutsches Theater Berlin)ドラマトゥルク部、国際交流基金文化事業部舞台芸術チーム、外務省文化交流海外広報課、東京芸術劇場事業企画課を経て、2018年よりベルリン在住。以降フリーランスとして活動。日独交流150周年日独友好賞受賞。 翻訳に演劇『メフィストと呼ばれた男』(静岡芸術劇場・神奈川芸術劇場)、演劇『コモン・グラウンド』(東京芸術劇場)、舞台字幕に演劇『ファウスト』、映画字幕にオペラ『魔笛』等。

記事タイトル:学生時代にベルリンの演劇の面白さに気がついた庭山由佳さんが持つ、ドイツ語よりも大事だった武器の話

②前原拓也さん

1992年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科独文学専攻修士課程終了。2018年から2022年まで合同会社syuz’genで勤め、舞台芸術の制作業務を行う傍ら、フリーランスとしてドラマトゥルク・翻訳家として活動する。2022年9月より、文化庁令和4年度新進芸術家海外研修制度にて2年間ミュンヘンに滞在し、アウグスト・エヴァーディング演劇アカデミーのドラマトゥルギー科修士課程にて学んでいる。ドラマトゥルクとして携わった主な作品に、『テイストレス』(構成:田村友一郎、2022年)、『ウリッセの帰還』(演出:小野寺修二、2018年)、『リナルド』(演出:佐藤美晴、2019年)がある。

記事タイトル:ミュンヘンの大学院で学びながらも、本場ドイツで外国人はドラマトゥルクになれるのか煩悶している前原拓也さんの話

③佐藤美晴さん

Miharu Sato 佐藤美晴
慶應義塾大学大学院文学研究科修了(音楽学)。ウィーン大学劇場学科に留学し、オーストリア、ドイツ、イギリスの歌劇場で研鑽を積む。第23回五島記念文化賞オペラ新人 賞(演出)受賞。近年の演出作品に、日生劇場/びわ湖ホール《魔笛》、NHK音楽祭/N 響《ドン・ジョヴァンニ》、日本フィル《ラインの黄金》、北とぴあ国際音楽祭《ドン・ ジョヴァンニ》《リナルド》、東京芸術劇場《こうもり》等がある。2019年まで東京藝術大学特任 准教授、東京大学先端科学技術センター特任/客員研究員をつとめ、2020年よりウィーン在住。2022年ウィーン・アルヒェ劇場にて新作音楽劇「少年の不思議な角笛」の台本・演出を担当し、各紙で好評を得る。

記事タイトル:舞台が日常の中に溶け込むウィーンで、オペラの新しい演出レシピを考える佐藤美晴さんの話

④橋本裕介さん

1976年福岡生まれ。京都大学在学中の1997年より演劇活動を開始、2003年橋本制作事務所を設立後、京都芸術センター事業「演劇計画」など、現代演劇、コンテンポラリーダンスの企画・制作を手がける。2010年より京都国際舞台芸術祭を企画、2019年までプログラムディレクターを務める。2013年から2019年まで舞台芸術制作者オープンネットワーク理事長。2014年から2022年までロームシアター京都所属。2022年9月よりベルリン芸術祭チーフ・ドラマトゥルク。文化庁「新進芸術家海外研修制度」にて、2021年3月〜2022年3月ニューヨークに滞在。

記事タイトル:芸術文化の資金調達について研究している橋本裕介さんと考えた大学演劇サークルのクラウドファンディングの話

全4回、どの記事も内容が異なり読み応えがあるものになっています。
明日から一記事ずつ公開します!お楽しみに!


East Side Gallery in Berlin
ベルリンのイーストサイドギャラリーにて

関口真生
早稲田大学文化構想学部 表象・メディア論系3年。早稲田小劇場どらま館制作部。ドイツ語はほとんどできない。


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