見出し画像

喫茶カンタベリの「殻入りたまごサンド」

今日はどうしても2限の授業に間に合う気がしなかったので、思いきって休みということにして、モーニングを食べた。

高田馬場駅を降りた目の前、ドンキ横のビルの地下に喫茶店「カンタベリ」がある。
客層は年齢高めで、大学生はほぼいない。

650円

ここの「たまごサンド」が結構美味しい。
ゆるめのたまご焼きを、バター胡椒付きのパンで挟んだクラッシックスタイル。
たまにたまごの殻が入っているのでザリザリする。
訪れたのは今回が二度目で、前回はちょっとお腹が痛くなった。

ここの店員はいつも忙しそうだ。
それで、ちっとも客を捌けない。
無愛想なウエイターが一人、狭い店内を走り回っている。
その足音と、おじさん方が新聞をめくる音、「膝がいたい」とか「腰がいたい」とかいったおしゃべりに耳を傾けながらのモーニングは、なかなか趣がある。

食べ終わって、会計ちょうどを小銭で用意した。
クレジットカードは使えないだろうと高を括っていたけど、実は対応しているらしい。
でもレジ係が操作に慣れているとは限らないので、念のため現金を持っていった方がいいと思う。

店を出て、悪名高いロータリーを横切り、駅に戻る。
この駅前のロータリーは大学生の溜まり場であり、早朝はゴミと吐瀉物が散乱していることがままある。
大きく掲げられた、
「すてきだよ マナーとルール 守るきみ」
との標語に哀愁がただよう。

足元では、妙に黒々とした鳩が飛び回っている。
彼らは大学生のゲロをついばみ、副流煙を呼吸して生きているから、こんな陰気な色になってしまったのだともっぱらの噂。

ともかく、良い朝だった。
たまにはこうしてゆったり過ごすことが、生活の洗濯になると思う。
そんな場合、あまり贅沢なものを口にするのは落ち着かない。
殻入りのたまごサンドくらいがちょうどいい
いや、全然貶しているわけではない。
私はただ、隙があるものの方が愛着を持てるというだけだ。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?