ワンダーランド鎌倉

やっぱり。筋肉痛は裏切らない。翌日に襲ってきたからちょっと嬉しい。
昨日、この縄のれんを眺めるまでは幸せなひと時だった。

ちょっと、北鎌倉で普段は手に取る機会のない素敵なお洋服を買って帰ってくるはずだった。でも、一つ立ち寄りたいお寺があって、ひと山越えねばならぬ。

私は(道に)迷わない女。
大概どこの路地にさまよっても目的地にたどり着く。道は必ず続いている。
昨日は鎌倉を侮っていた。気が付けばハイキングコースに誘われ、どんどん進んでいくと、けもの道に入っていく。いつのまにか民家の裏山に迷い込む。木の根を命綱に山を登り戻る。素直に看板に従って整備しているとは思えないけもの道をてくてく歩く。ショッパー片手に。おばさんが。変なおばさんだよ私。しかし変な私にしてみたら、住宅街のはずれにさりげなくハイキングコースを名打つけもの道の方が普通に続く鎌倉が異常なんだけど。リスも手に乗りそうな近さだし。

鎌倉は寺巡りばかりを楽しんできたけど、数百年変わらず残っている山道がハイキングコースと称されていると思ったらなんともエモい。かつては武将も駆け巡ったハイキングコース。道中には江戸をつくった太田道灌の墓にも参ることができた。とんでもない崖のはざまも通り抜けた。

鎌倉は、京都と似ているようで違う。海があるから。しかし、それだけじゃない。自然が迫りくる近さは京都の比ではない。自然との共生度合いはずっと高い。荒々しい自然と折り合いをつけながら人間の文化を醸成させてきた鎌倉の古の歴史から学べることは多そうだ。

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