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ひらきめに感謝!

コミュおばさんのシニア起業日記 #002

ハワイ出発の朝、アメリカ大統領選のニュースを見ていた元ホストファーザーが「いいことを思いついた」と叫んだ。「ストラテジストっていうのは、どうだい? ジャーナリスト・ストラテジストとか、君がやろうとしていることをうまく表しているんじゃないかい?」
 
ニュースでは「ポリティカル・ストラテジスト(政治戦略家)」なる者が出てきて、バイデンやトランプの大統領選キャンペーンについてうんちくを垂れている。トランプが銃弾に狙われる前日のことだ。新聞記者上がりで国際機関の広報畑を長年歩いてきた私も、うんちく好きに違いないと踏んだのだろう、「ストラテジストって言えば、なんでも出来るよ。ああしろ、こうしろって偉そうに戦略を立ててあげられるじゃないか」とウィンクしてみせる。
 
なるほど、言い得て妙。
 
「ストラテジスト」なら、小さなコミュニティーレベルの組織運営から大きな国際レベルの事業まで、伝えたいメッセージを浸透させる戦略づくりに参画できるではないか。

多岐にわたるコミュニケーションの仕事

何週間も何ヶ月も悶々と悩んできた。雇われの身で働くのは、もうやめにしよう。残り少ない人生、好きなことで社会の役に立とう。還暦を機に新しいことに挑戦したくて、独立しようと思い立ったものの、いったいこの私に何が出来るのか、いったい私の何を売りにすればいいのか、分からなかった。集めた情報を咀嚼しメッセージとして社会のためにわかりやすく届ける、というのがこれまでの仕事だった。英語も今ではそれなりに使いこなせるようになっている。だからそれを生かして何か社会貢献したいと思うのだけれど、これと言った確信めいたものが思いつかなかった。セミナーに通ってみたり、起業支援コンサルタントに相談もしてみたけど、ぐるぐると堂々巡りしているだけ。
 
ラジオのパーソナリティーで情報交換の場づくり、ジジババの自分史作りの代行業で終活支援も良いかも、暮らしながら旅する人への地域おこしマッチングなんてのもありかな、などなど、色々アイデアが湧いてくるけど、どれもしっくりこない。それに、興味関心はほかにもあって、ボランティアで続けている施設の子どもたちの役にも立ちたいし、ムショ上がりの人々の社会復帰にも一役買いたい。シニア世代が自立し助けあう街づくりにも関わりたい。実家の古民家を活用して地域の居場所作りや「訳あり」シェアハウスの家主もやってみたい。裁判所の傍聴日記を書くのにも惹かれるし、いずれはノンフィクションものも書いてみたい、なんて欲張っている。私の興味関心はてんでバラバラなのだ。
 
とりあえずは、公益性の高い組織運営や事業に対する広報戦略アドバイスで、食べていく基盤を作ればいいか、と漠然と思い初めていた。どうやってそのきっかけを作るかはさておき、まずはプロフィール作りから始めようと、自分のキャリア史を振り返ってみた。「コミュおばさんのシニア起業日記」とばかりに、このブログを書き始めたのもその一つ。

肩書きも屋号もない真白な名刺。可能性は無限大だ。

今年初めに作った個人の名刺は、真っ白な紙に名前と電話番号、e メールアドレスを記しただけのシンプルなもの。住まいもいずれは神戸に戻るし、肩書きや屋号も今はまだ白紙だから、書くことがないのだ。でもそれは無限大の可能性を秘めているということ。 

これから独り立ちするなら、肩書き、屋号など自分をブランディングするいいネーミングが必要だ。今はホストファーザーのひらめきに感謝し、「ストラテジスト」を名乗るとするか。 

「うん、悪くない。それいいじゃない。たまにはいい事言うのね!」かつてのホストマザーも、珍しく夫を持ち上げる。 

と言うわけで、悶々としていた日々はなんだったのか、あえなく肩書きが決まった。 

肩書きが決まれば、あとはそれに全てを集約させていくだけ。記事を書くときと一緒だ。仮見出しタイトルを決めるとストーリー展開も軸がブレることがない。事業概要や起業ミッションも肩書きに合わせて膨らませられるという言うわけだ。 

「ありがとう! それにする。」 

まずは「コミュニケーション・ストラテジスト(広報戦略家)」として第2の人生を歩きだそう。    


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