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革命前夜

先日、書店で1冊の本が目に止まった。
本の名前は、「革命前夜」。
文庫担当者が今一番読んで本で欲しい本という触れ込みで、
紹介されていたので、気になり早速読んで見ることに・・・。

今からおよそ30年前の東ドイツを舞台に、
ドレスデンの音大に通う日本人留学生の
暮らしを描いたストーリー。

この本の見所は、目の前で変化していく
時代の流れの中で、成長していく主人公の心模様を
クラシック音楽に乗せて描いているところ。
冷戦下にあるドイツの監視社会の中で、
主人公が抱く、怒りや悲しみ。
そのほか、音大で知り合った仲間との絆や裏切り、
さらには、恋愛感情など様々な場面を
クラシックの音色とともに描写してる。

iTunesで曲を探しながら、読み進めていったが、
主人公の感情に曲を通してリンクできて、
より本の世界観を楽しめた。

本を読んでいると、なぜかある人物を思い出した。
それは、数年前に取材させてもらったピアニストを目指す高校生だ。
取材中は、目の前で、
ショパンのバラード4番を弾いてくれた。
この曲がすごく印象に残っていて、
当時、家で何度も聞いていたのを思い出す。
ちょうどそれと同じ時期に
仕事で、大きな企画を任せられたこともあり、
今でもその曲を聴くと、仕事のことや
その時の楽しかったことが同時に記憶の淵から思い出される。

「音楽は記憶とリンクしている」。
そんな名言を残した偉人がいたような…。
大学時代に同じ学科のメンバーでバンド組んでた時があって、
その時弾いていた曲を聞くと、
楽しい大学生活が思い出されるとともに
バカなことたくさんしてたなと笑ってしまう。
でも、1日だけでもあの頃に戻って見たい・・・。

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