漫画批評シリーズ1 ギャグマンガ日和の面白さは何か 考察
ポプテピピックや多くのギャグマンガに影響を与えたエポックメイキング的な作品と思う。
いわゆる大人向けギャグマンガと思うが、日常からかけ離れている中でどこか庶民的な所を見せるギャップによるギャグをいち早く開拓した作品と思う。また、内容が分からなくとも子供でも笑えるような話もある。
(ギャップによるギャグといえば聖徳太子がしょうもない事で悩んだりする話とか。それ以前から他であったのなら知らなくてごめんね)
性悪説に基づいた毒のあるギャグ
私の好きなエピソードに、ジャンプの投稿戦士(巻末の読者投稿欄で上位にいる人)のライバル同士の2人がいて、一方が大人になった後も投稿の技術向上を目指し、コンビニバイトをしながら切磋琢磨していた所に、元ライバルだった投稿戦士(お世辞にも顔がいいとは言えない)がすでに投稿を辞めて仕事で成功し彼女連れてコンビニバイトの投稿戦士とひさびさに出会うシーンがある。
この笑いは本当に人のいやらしい所が出ていて、おもしろいと思う人もいれば、何が面白いか分からない人、嫌悪感を持つ人
様々な反応があると思う
このエピソードが特別というわけではなく、終始このような展開が20年以上続いている。
人のいら立ち、傲慢さ、不遜さ、嫌らしさ
それが風刺としてギャグに昇華しているのは凄い
オチまでいってないのにもう面白いという起承転結を度外視した内容
起承転結は長年漫画のセオリーとして、これを外れる事は好ましくないとされてきた。
すごいよ!マサルさんあたりからラストのオチに縛られない自由なストーリー作品が増えてきたと思う
ギャグマンガ日和ではほぼ出オチと思うような展開からズルズルと不思議な空気が平穏であるかのように、時にツッコミ不在でオチ無しでラストまで続く話も多い。
それはギャグマンガの領域を超えて、掲載雑誌の中でも異彩を放ち続けている。
ギャグマンガ日和ワールドとして、掲載誌で20年以上特別枠として続いているのだろう。
正直全く笑え無い回があっても読み手としては正常
そういうチャレンジ精神を持った話も多い。
やはり常に面白くなければ連載終了になる漫画が多い中で異彩だ。
まとめ
絵と話の才能は別で、鳥山明のような両方を持った特別な人もいるが、絵が良くないからといって読まないのは非常に損だ。
絵が下手で話が面白い漫画はとても味がある。今回は有名所の紹介だけど、機会があれば本当にマイナーな漫画紹介してみたいな。
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