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【マンガ感想文】花岡ちゃんの夏休み

 無人島に一冊だけマンガを持っていけるとすると、何を持っていくだろうか。ありがちな問いですが、自問自答してみるとなかなか難しい問題でした。
 最近流行のものがいいか、ヘビーローテションで読み返しているものがいいか、学生時代に時代によく読んでいたものか……。いろいろ考えてみましたが、結果として、少女マンガに目覚めた作品、自分にとってモニュメント的な存在の一冊をチョイスすることにしました。
 その一冊は、清原なつの著「花岡ちゃんの夏休み」。表題作の「花岡ちゃんの夏休み」は、1977年にりぼんに掲載されたものです。理屈っぽい大学生の花岡ちゃんの恋の物語です。「好きになったのは 理由なんてわかりません」というありきたりの台詞なのですが、妙にリアルで心に残ったのです。以来、少女マンガに目覚めていったのです。
 この作品は、40年以上も前に描かれた作品です。今の大学生の生活や考え方と異なることは多々あります。しかし、恋する乙女を描いた少女マンガに脈々と流れる本質は今も変わるものではありません。むしろ、シンプルな絵、シンプルなストーリーが、それをより鮮明にしているのではないかと思います。もし、わたしが無人島に一冊だけマンガを持って行くなら、この本しかないと思います。
 もし、機会があれば一度、読まれてはいかがでしょうか。


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