【本日の本質】人生の正解

確率論のパラドックスとして良く挙げられる問題として、モンティホール問題というのがある。以下のような問題だ。

あなたはまず一つだけアタリの入った3つの選択肢の中から一つの選択肢を選ぶ。続いて続いて三択のアタリを知っているものがハズレの選択肢を一個明らかにする。そしてあなたはその後残った一つの選択肢に変更を行うかと自分が最初に選んだ選択肢どちらを選ぶことができるかを選ぶことができる。さて選択肢の変更を行う方が良いか?

この問題は有名で、変更を行う方が2倍正解を選べるのだが、初見で正しい答えを当てられる人は少ない。人間は確率に関する完全な情報を知っていても、正しい選択をできない。

他にも株価のランダムウォーク理論というものがある。これは株価が、過去の時系列には全く依存しないランダムな動きをしているという理論である。
ランダムな動きをしているのであれば見た目でわかるのでは?と思うかもしれないが、実際に適当にランダムウォークを出力してみると、なんとなく未来が予想できるよう気がする時系列が現れる。

ダウンロード (1)

人間の直感では正しい確率モデルを推定すらできない。

また決定論的な系に完全に理性的に見える物理学で挑んだとしても現実の複雑さに勝つことは難しい。

例えば二重振り子のような極めて単純な物理モデルに対しても初期値のわずかな変動で未来の挙動が大きく変わってしまうバタフライエフェクトというものが知られている

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(画像はGeorge IoannidisによるものCreative Commons Licence 3.0 に基づき使用。)

以上の例示からわかるように、人間の未来予測能力は極めて貧弱で無力である。

さて人間の無力さを歌った曲として『Restoration~沈黙の空~』が知られている。歌中でされる「時もまた流れには逆らえぬ無力な存在、ならば流される僕らは何だ」との問いかけはあまりにも本質的だ。

この問いのひとつの答えはエロゲーをやることで、平行に分裂する時空を超越した体験をすることで、この無力さに抗うことであろう。

【本日の本質】バタフライエフェクトとかモンティホール問題とかで何かを言った気になるのは中学生ぐらいで卒業しよう

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