ニック・ファジーカス選手のこと
「ブレイブサンダース」の試合を観に行くのは、約3年ぶりだった。
3年で、このチームを取り巻く環境は大いに変わった。
NBLはBリーグとなり、プロとアマの混在から完全なプロリーグになった。
3年前は座間スカイアリーナだったので一概に比較できないが、ホームであるとどろきアリーナには大画面がたくさん設置されていて、音と光を用いた演出も進化していた。
マスコットも変化していた。りりしいブレイビーくんから、かわいらしいロウルくんへ…。
そう、ブレイブサンダースは変わったのだ。東芝ブレイブサンダースから、川崎ブレイブサンダースへ。そして、今シーズンから東芝はチームの運営から手を引いた。運営会社はスポーツ界に新風を送り続ける、株式会社DeNAである。
そんな状況の中にいると、僕はついつい「変わらないもの」を探したくなる。新しいもの、変化するものばかりを見てしまうと、なぜか疲れてしまうのだ。特にバスケットボールは、そのスピードが一段と早い。
さて、このチームの場合は何なのか。まず、相変わらずブレイブサンダースは強い。プレーオフの常連であり、今シーズンもひとまず中地区2位を維持している。負傷者が多いのは気になるところだが、上手く選手をやりくりしながら、この日も横浜ビー・コルセアーズを寄せ付けなかった。誰が出ても、一定以上の成果を出せる。選手層は非常に厚い。
もう一つ、僕が気がついたことがある。
このチームには、ニック・ファジーカスがいる。
東芝時代に加入し、今シーズンで6年目。日本国籍も無事に取得し、代表チームでの活躍も注目されるようになった。
ファジーカスの魅力。それはどんな状況でも、いとも簡単にシュートを決めているところだ。動きは決して、俊敏ではない。でも、ボールを持ち、シュートの体勢がある程度決まったら、ボールはすっぽりとネットの中へ。
特に、フリースローの安定感は流石だ。ここまでストレス無く決められる選手は、そうそういない。
ようやく思い出した。3年前に見たときも確か、ファジーカスのシュートに見とれていた。そして今日も、僕は彼の巧みなシュート技術にため息を漏らしている。
それにしても、東芝が有する(有した)スポーツクラブは、こういう「東芝らしい」選手がパッと思い浮かぶから不思議なものだ。ラグビー部の大野とか、野球部の大河原とか…。だから、ファジーカスがいる限り、このチームのどこかに「東芝のバスケ部」という要素を、僕たちに思い出させてくれるだろう…と思っている
どうもです。このサポートの力を僕の馬券術でウン倍にしてやるぜ(してやるとは言っていない)