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強さに惚れた ~第139回中山大障害の個人的雑感~

師走の中山競馬場は2年ぶりだった。前回は人生初の有馬記念だったが、今日は人生初の中山大障害である。あるいは、人生で初めて障害レースを観ると言っても正しい。

障害競争のG1レースというのは日本の場合2つある。4月の中山グランドジャンプと、12月の中山大障害だ。暮れのレースは年度代表馬を決める上でも重要なレースとなっているだけでなく、競馬ファンたちにとっても「有馬記念の前夜祭」として非常に親しまれているレースだ。全長4100メートルのトリッキーなコース、そして高さ1.6メートルの障害物を飛び越える馬たちの迫力に、ただただ圧倒されるばかりだった。

当初の想定メンバーから思わぬ怪我、引退が重なり少し寂しくなったことは否めない。しかし、春冬の両G1制覇を狙うオジュウチョウサンに、前年の本レース勝者・アップトゥデイトが挑むという図式は非常に興味深いものがあった。

小雨が降りしきる中行われたレースは、当初の予想通りの展開で進む。逃げるドリームセーリングを見るかたちでアップトゥデイト。そして、数馬身離れてオジュウチョウサンがマークする。隊列の動きはそれほどなく、全馬着実に障害を飛び越えていった。

そして、レースは4分を過ぎたあたりから動き出した。アップトゥデイトがドリームセーリングを交わしてスパートをかける。それについて行くオジュウチョウサン。完全にこのレースは、2頭に決着を付ける為の舞台となった。

ラストの第5障害。飛越に勢いがあったのは春の覇者だった。最後の直線はもはやウイニングラン。9馬身差でオジュウチョウサンがレースを制し、名実共に日本の障害競馬界の絶対王者に君臨した。

来年の障害競争界のテーマは「打倒・オジュウチョウサン」ということになりそうだが、今日のレースぶりを見るとなかなかの難題という印象も抱いた。個人的には、▲を打ったルペールノエルを、しばらくは追い続けていこうと思う。そして、新しい競馬の魅力を教え、かつ無事に完走した本レースの全馬に感謝したい


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