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人に話すと整理されて、話を聞くと視野が広がる

誰でもカラオケで歌えるけど、歌手がいて、
誰でも絵は描けるけど、画家がいて、
誰でも料理を作れるけど、シェフがいる。

アマチュアとプロの違いは、
声や手先のコントロール、
イメージを形にできるクリエイティビティ、
見た人聞いた人の心を掴むテクニック。

そんなものを味わうために、
お金を払って楽しみにいく。


聞き屋の仕事は、話を聞くこと。
誰でも会話はできるけど、私は聞き屋の仕事をしている。

「会話くらい、毎日やってるし子供でもできるよ」
と言われないように、プロとして聞くことの価値を
整理してみる。


整理される会話

人に話すことの価値は、思考が整理されるところにある。

頭の中や心で、なんとなく感じてることを言葉にする作業は、
断片的に存在する記憶と感情を整理する機会になる。

「話したってどにもならないこと」であったとしても、
心の中にしまったままなのと、口に出すことでは大きく違う。

自分の中に留めている時、その感情はまだ認めきれてなくて、
外の人に話した時、その感情を自分自身が受け入れたことになる。

他人に話すことで、思考が整理されること、
その感情を自分が受け入れて肯定することで、
心がホッとした気持ちになり、体がリラックスできるようになる。

会話の目的は、課題を取り除くことだけではなく、
自分自身を受け入れることで、
心と体の強張りをとる、大事なプロセスだ。

友達には「そんなの聞かされてもどうにもならないよ」という会話も
聞き屋は、話したいこと全てに耳を傾けます。


視野が広がる会話

人の話を聞くことの価値は、視野が広がることにある。

悩み事、迷いごとの多くは、
自分にはもう打つ手がない、とか、
どちらか選ばなきゃだけど、どちらも辛い、
という場合が多い。

お話を隅々まで聞き、もうこれ以上ないくらい話きってもらい、
「自分にはもう手段がないんです」となったとき、
視野を広げたい渇望感が生まれる。

このタイミングで、
客観的に感じたことをフィードバックしたり、
別の方の体験を「こういう方もいましたよ」と
お伝えすることがある。

直接の回答になる場合もあるけど、
それに触発されて別のアイディアが浮かんで
自己解決してしまう場合も、多々ある。

きっかけはなんでも良いから、
打つ手なしだった人が視野を広げたい、と思った時、
人の話を聞くことで、他の方法が見つかる。


情報交換や良い悪いの議論をする会話ではなく、
自己発見のための対話を
もっと、多くの人に楽しんでもらえるように、
これからも話を聞き続けたいと思います。



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