炭酸キラキラ

その眩しさが、儚さが、幻になってしまう前に、せめて体温だけ残して、影の中に光を見出して、ゆっくりでいいよ、ゆっくりでいい、ソーダの炭酸が抜ける頃、わたしはあなたの夢をみる

ずっと綺麗で、凛として、背筋を伸ばすこと、等間隔の歩幅、向こう側に続く、小花柄がちらつく、まっすぐな世界に沿っていこう、さあ手を握って、あなたはいつまでも、わたしの光

朝が、朝が来た、小鳥が鳴いている、泣いているのはわたし、結局眠れなかったんだ、ゆるやかな音楽が部屋に流れる、紅茶を飲んで、呼吸をする、息を吸う、吐く、わたしだけの心呼吸

影があるから眩しいのか、眩しいから影があるのか、何もないところから何かを見つけ出すこと、ひたすらに黒で塗りつぶすこと、むずかしくって苦手だ、もう泣かないよ、わたしは強いから

ソーダの炭酸が抜けた

夢にいるのか、うつつを歩いているのか

このままどうか、消えないように



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?