2024.5.21:最低限の生活

同時に風邪を引いた。というより、私がもらった。気道に明らかに何かいる。ウイルスをデフォルメしたイガイガしたイラストが脳裏に浮かぶ。

いつもよく眠る彼が、今日はいつもに増してよく眠っている。
端っこに丸まり、あまり動かず、とても静かに眠る。時々生きているのか心配になるくらい、静かに眠る。
鼻がつまるのか、珍しく寝息を立てて寝ている、それでも控えめで、彼らしくて安心する。彼がいる環境は、よく晴れた穏やかな休日の午後のような空気になる。いつ何時も柔らかい人だ。

穏やかな生活、波のない健やかな生活。私の人生に今まで存在しなかった、ずっと夢に見ていた生活の中に生きている。その現実が少し怖い。今に満足して、貪欲に何かを求めて行動することをしない自分を見て心配になる。今がなくなった時、この幸せを知ってしまった私は自分を守ってあげられなさそうで怖い。これだけでいいとわかっているのに、これ以上を求める時が来るかもしれないことが怖い。

私が手をかけられる分だけの愛を注げるものたち、感情を味わえるだけの種々のゆとり。たくさんのものを追い求めている私に本当に必要であるものは、本当はほんのすこしだけなのかもな、と気が付き始めたよ。

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