朝のさざなみ読書会〜人生をありのままに体験しよう〜
あっという間に3月ですね。
さて、少し前の話になりますが、2023年12月、福岡県糸島市の前原商店街にあるカフェSAZANAMiさんで毎週火曜日に開催した「朝のさざなみ読書会」。好評につき、2024年1月に続編を開催することになりました。続編では、3回にわたって「限りある時間の使い方」のPART2「幻想を手放す」を読みました。
2024年1月30日が最終回だったのですが、参加者の方から「タイトルから想像していたよりも、優しい内容だった」という感想が出てきました。私も同感で、「時間術を駆使して効率よく生きなければ!」と思う本ではなく、「そもそも時間を思いのままにコントロールすることは不可能だという現実を受け止めて、焦ったり怖がったりせずに肩の力を抜いて過ごしてみよう」と思える本でした。
前回の読書会の様子はこちらです。
1月30日の最終回では、第13章「ちっぽけな自分を受け入れる」、第14章「暗闇のなかで一歩を踏み出す」を取り上げました。その中で印象に残った部分を少し紹介したいと思います。
宇宙的無意味療法
第13章の中の「ほどほどに意味のある人生」という見出しの中に、宇宙的無意味療法という言葉が出てきました。
パンデミックが起ころうと、大統領選で誰が当選しようと、宇宙は平穏無事に進行している。やるべきことが大きすぎて圧倒されるとき、少しだけズームアウトしてみれば全てはちっぽけな問題に見えてきます。
例えば、人間から蝉を見ると「蝉が地上に出て1週間で死んでしまうなんて可哀想だ」と思いますが、宇宙や星からしたら「人間が100年足らずで死んでしまうなんて可哀想だ」と思っているかもしれません。
自分がちっぽけで一瞬しか生きられない存在だと思えると、せっかくだから失敗を恐れずに何でもやってみようとか、せっかくだから楽しいことをしようとか、気負わずに楽しめそうな気がしてきます。
この部分は、PART2「幻想を手放す」を象徴する文章だなと思いました。
終わらない準備期間
もしも、ソウルメイトに出会ったら、年収が上がったら、資格を取ったら、結婚したら、子供を産んだら、子供が巣立ったら…。そのときにはきっと今ある課題が全て解決して、何の心配もなく、やっと意味のある時間を過ごすことができるはずだ。
その感じ、私もよくわかります。でも、そうすると常に今が、いつか迎える本番のための準備期間のようになってしまう。この先に本番の日は来るんでしょうか?
本の中では、やるべきことが全て終わり、何の心配もなくなる状態があると思うことを、「幻想の万能感」と呼んでいました。
この幻想を手放すことは怖いけれど、何かをやってもやらなくても、それがどんな結果になったとしても、宇宙から見たらそのほとんどは全く意味のないものに終わる可能性が高いのです。
時折、Netflixのドキュメンタリー映画「スタッツ 人生を好転させるツール」の中で、どんなに優秀に見える人でも、成功しているように見える人でも、”痛み”と”不確定性”と”継続的な努力”から逃れられる人は誰1人としていない、と言っていたのを思い出します。
これは一見辛く思える現実ですが、同時に安心感も覚えます。「幻想の万能感」を手放すことで、今すぐにでも人生の本番を生きることができる、ということがわかるからです。
有限性の問題から逃れられないこと自体には何の問題もない。
確かに痛みはつらいけれど、痛みを避けられないことは問題ではない。
「幻想の万能感」を求めている自分に気づいたとき、このことを思い出したいと思います。
時間をどうやって過ごしたら「楽しいか」という不慣れな質問
第14章「暗闇のなかで一歩を踏み出す」の中で、「人生を生きはじめるためのための5つの質問」が紹介されています。その中で、「時間をどうやって過ごしたら『楽しいか』という不慣れな質問が、なんだか居心地の悪いものである」という文章が出てきました。
皆さんにとってこの問いは、不慣れな質問ですか?
この読書会の参加者の中には、不慣れだという方と不慣れさを全く感じないという方がいたのですが、私は不慣れだと感じた方でした。
そしたら、参加者の中のある方が「和音さんは時間をどうやって過ごしたら楽しいですか」とストレートに聞いてくれたんです。不慣れすぎてうまく答えることができなかったけれど、その質問がすごく嬉しくて、「ああ不慣れなんだな」ということがはっきりわかりました 笑
自分自身に対して「何をするべきだろう」、「やるべきことに時間を使えていない」など、厳しい質問や言葉をかけてしまうことがあります。そんなときこそ少しだけ身体の力を抜いて、「私は時間をどうやって過ごしたら楽しいだろう」と聞いてあげたいと思いました。
最後に
今回参加してくださった方からも参加できなかった方からも、「また読書会をやるの?」という質問をたくさんいただくので、ありがたいなと思います。
1月30日の読書会最終回からこのnoteを書くまで少し時間が空いたのですが、実は、この読書会が2024年3月に始動するコミュニティ「おとのわダイアローグ 〜今日を生きる人たちの対話の場〜」の立ち上げを後押ししてくれました。
先月2月は、そのコミュニティの準備に加え、トークイベントのファシリテーターの仕事(ありがたいことに2月だけで4件も!)や、法人向けのコーチングセッションの提案などがあり、noteを書くことが後回しに。それもありがたいことだなと思います。
3月からは「おとのわダイアローグ 〜今日を生きる人たちの対話の場〜」のレポートをお届けしたいと思いますので、お楽しみに!
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