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月刊「読んでみましたアジア本」

日本で出版されたアジア関連書籍の感想。時には映画などの書籍以外の表現方法を取り上げます。わたし自身の中華圏での経験も折り込んでご紹介。2018年までメルマガ「ぶんぶくちゃいな」(…
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2024年4月の記事一覧

【読んでみましたアジア本】画一的な中国観・中国人観を打ち破るには最適の一冊/ケン・リュウ選『金色昔日:現代中国SFアンソロジー』(ハヤカワ文庫SF)

劉慈欣『三体』のNetflix版ドラマの配信開始で、再び視野に入ってきた中国SF。

Netflixドラマは主要登場人物の人種や性別が原作と大きく違うことで、中国のみならず、同じ東アジアの日本でもファンの間で違和感を唱える声も上がっているときく。しかし、逆にわたしのような「中国屋」の目から見て、ゴテゴテの中国っぽい「しがらみ」を出発点にしたあの作品を、西洋人やインド系、黒人に置き換えても立派に成り

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