【SFアイデアノート】疑似科学・バカSF・コンドーム

発想の種

世に溢れた疑似科学はSFの宝庫だ。

SF=サイエンスフィクションと疑似科学は、SF性(科学を扱うという点)において相容れないように思う。
しかし、疑似科学はSFの題材になるものであると断言できる。
酉島伝法さんの著書『るん(笑)』(集英社)を読むとわかる。
(現代の科学リテラシーの低さから疑似科学が蔓延する世界は実現しそうだ。(もう実現されている?!))

少し前までは、人に取り憑いた悪魔を追い出すために本気で頭に穴を開ける輩がいたのだから、疑似科学案外あり得るのかもしれない。

あり得るせいで疑似科学は普通の話として出てきやすい。上の例もなんらSF感がない。
ではどうやってSFにするか。至って簡単だ。
科学の発展とともに疑似科学は発展しているのだから、時代に沿った疑似科学を見つけてちょっと誇張すれば良いのだ。
ありそうで絶対ない。これがSFの醍醐味の一つだと僕は思う。

ちなみに、SFと疑似科学は本質的に似ているとも思う。
どちらもフィクションで、科学的じゃない。


あらすじ

『孤独』

家庭での教育活動の高まり、生まれによる学力データの違い、星座占いによる生まれ月の重要性の高まり、これらが合わさって6月に産まれることが最も学力を伸ばす上で最適だと決まる。
それにより夫婦が子作りをする月が9月〜10月に集中し、その月には店頭にコンドームが出なくなり、労働時間も短縮されるようになる。

次にその習慣が共通の文化に定着しヒトの形態に結びつく9月10月以外の月ではセックスをしなくなるような(交尾器が形態的に変わるのも可)ホルモン周期や体の仕組みになる。(使わないという点で淘汰というより不動による退化)(6月生まれ以外の人間に差別が働いて淘汰圧がかかるというのでも良い)
同じ6月生まれが同じように9月に発情期を迎え、同じように6月に出産していく。

結果として世界の99%は6月生まれになる。


そんな世界で、12月に生まれてしまった女の子の恋愛模様を描く。

この女の子は12月に生まれたせいで発情期が3月〜4月となり、他の人間と発情期が被らなくなる。そのせいで恋愛が困難になり辛い思いをするというよう、青春バカSF。

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