【人材紹介会社で働いてよかったと感じたこと】

私は前職で人材紹介会社で転職エージェントとして働いていました。
なかなかハードワークで大変でしたが、その後のキャリアで活きることが多いので働いてみて良かったことについてまとめました。

私の場合は人事になるためのステップとして人材紹介会社を選択したのですが、そうではない理由でも参考になると思います。
特に新卒の人材業界志望者や中途でキャリアアドバイザーとして働きたいと考えている方には参考になるのではないかと思います。

良かったこととして下記の5つがあります。1つずつ説明していきたいと思います。
1.経営目線でのコミュニケーションができるようになる
2.社会の流れが理解できるようになる
3.先の状況を予測して行動できるようになる
4.精神的、肉体的にタフになる
5.他人に優しくなれる

1.経営目線でのコミュニケーションができるようになる
企業経営において人材の採用は未来への投資を意味し、経営者も重要視しています。そのため、人材紹介の営業では人事部の採用担当か経営者(経営に近い立場の人)と話すことになります。

特に商材が人材という費用対効果が不確実性のあるものなのでコニュニケーションの内容(考え方、知識量、提案力)が非常に重要になります。

いずれにしても企業の経営に関わる方なので同じレベルの考え方や知識を持っていないと求人を依頼してもらうことも、紹介した人材を採用してもらうことも難しくなります。

求人企業の期待に応えるためには自身のコミュニケーションレベルを上げる他ありません。

最初は相手にされなかったり、紹介しても落ちることが多かったりと大変ですが、場数を踏むことで自然と経営目線でのコミュニケーションができるようになります。

経営目線でのコミュニケーションができることは、企業から見たら大きな強みであり、転職したり、長期的なキャリアを気づく上でアドバンテージになります。

2.社会の流れが理解できるようになる
転職エージェントは様々な業界の動向や各社のビジネスモデルを理解する必要があります。これは求人企業と対等にコミュニケーションをとるため、そして求職者にアドバイスや求人の紹介を行うためです。

業界の動向や各社のビジネスモデルを学ぶ中で各業界の関係性や影響度合いやビジネスモデルの変化など社会全体の構造と流れを理解できるようになります。

3.先の状況を予測して行動できるようになる
人材紹介は紹介した人材が入社に至った場合に報酬が発生する成功報酬型のビジネスです。どんなに紹介しても入社に至らなければ報酬が発生しないので不確実性も高いです。

人材紹介会社が安定的に売上を上げることを考えると行動量を増やすことはもちろんですが、行動を売り上げに結び付けるために転職マーケットの動向、求人企業の動向、相手(求職者、求人企業の担当者)の思考などを先に予測して行動する必要があります。

特に、人材紹介会社は1人1人にノルマや売上目標が設定されている場合が多く、自分の目標を達成するためにもより先を読んで行動することができるようになります。

4.精神的、肉体的にタフになる
この仕事は企業の採用や人のキャリアの選択に携わることができ、社会的な意義ややりがいを実感できます。

一方でその分つらいことも多いです。

私の担当企業で長く付き合いのあるクライアントがいました。
以前から何名か紹介し、入社していたのですが、直近は求職者を紹介できていませんでした。

そんな時、緊急で複数名募集をかける事態となり、何とか力になりたいと思った私はその企業に注力して活動したのですが、全く求職者を紹介できませんでした。

また、そのタイミングで私はスランプに陥りました。その他の求人企業に求職者を紹介しても入社に繋がらないのです。紹介した求職者が選考で落ちることが続いたり、企業からの内定は出ているのに求職者の辞退が続いたりして1ヶ月半以上、個人の売上ゼロが続きました。

売上を上げないといけないというプレッシャーもきつかったですが、それ以上に良くしてもらっているクライアントの期待に応えられない自分の無力さが一番堪えました。

この他にも
・転職活動がうまくいかない求職者からもっと求人を紹介してほしいというプレッシャー
・面接予定の人が時間になっても来ないという求人企業からの連絡
・売上目標の達成のために土日問わず働いたこと
・確度の高いと思っていた候補者の選考落ちや内定辞退連絡
などきついと感じたことはたくさんあります。

しかし、このような経験をすることで確実に精神的にも肉体的にもタフになります。私はこのような経験があったことでこれからどんな厳しい状況になっても乗り越えられる気がしています。

5.他人に優しくなれる
これは完全に私の感覚ですが、他人に優しくなれます。
私は昔から冷静で落ち着いている感じでした。しかし、たまたま会って話した友人になんか寛容で優しくなったと言われたことがきっかけで実感するようになりました。

転職エージェントはハードワークで成果に結び付かないことが多い上、人のキャリアという重大な選択に携わるので企業の大変な経営事情や求職者のバックグラウンドについて話を聴く機会が多いです。
そのため、自然に人に感情移入する機会が増え、人に寛容になったり、
優しくなったりするのだと思います。

成果につながるのかわからない状況でハードワークを続け、突然のトラブルに対応し続ける日々は毎日胃が痛かったですが、今となっては間違いなく仕事で活きていることが多いと感じています。

今回は転職エージェントとして働いてよかったことについて話しました。
人材系の会社で働きたいと考えている方は参考にしてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?