【大手からベンチャーに転職して感じたギャップ】

私は新卒で大手鉄道会社(上場企業、社員数2万人以上)に就職し、1年半勤務したのち、社員数10名以下の人材系のベンチャー企業に転職しました。

鉄道会社から人材系への転職という点も珍しいかと思いますが、社員数2万人以上の大手企業から社員10人以下のベンチャー企業への転職という観点で働いて感じたことをまとめてみました。

大手からベンチャーへ転職を考えているけど、不安な点がある方やイメージが沸かないという方は参考にしてみてください。

<感じたギャップ>
1.意思決定の速さ
2.失敗ありきで物事が進む
3.売上への意識が強い、経営者目線で物事を考える
4.仕事とプライベートの区別がつかなくなる
5.仕事があり、給与をもらえるありがたみがわかる

1.意思決定の速さ
まず、意思決定のスピードが全然違います。
一番驚いたのは求人広告事業の立ち上げを担当した際、当初のサービス内容及び費用では継続的な受注が難しいと判断し、サービス内容と掲載費用の変更を提案したところその場で変更が決まったことです。売上に直結する内容だっただけに判断に時間がかかると思っていた私には衝撃でした。

これは極端な例ですが、提案したことは1日以内に判断されることがほとんどでした。

社員数が少ないほど組織の階層も少ないです。そのため、意思決定する工程が少なくなり、意思決定のスピードが速くなります。当然、社員もそのスピードについていく必要があるので自然と思考スピード、判断スピードが速くなります。

2.失敗ありきで物事が進む
大手企業は失敗すると既存顧客の信用を失なう可能性があるので慎重に物事を進めます。
一方でベンチャー企業では新規事業の立ち上げや事業の方針変更が頻繁に起こります。新しいことをやるときや何かを変更するときに失敗はつきものなのである程度のリスクを許容して物事を進めなければなりません。

実際、私も転職して3年目に求人広告事業の立ち上げを経験しました。求人広告の関する知識もなければ事業の立ち上げ経験もない私に任せて頂いたことはリスクの許容度合いの大きさに驚きました。

そして大体何かしらのトラブルや失敗が起こり、失敗を経験する重要さを実感できることもいい点かなと思います。

3.裁量権が大きく、経営者目線で物事を考えるようになる
ベンチャーは裁量権が大きいので物事を判断する機会が増え、判断するために自分で考えて行動するようになります。

大手だと上司の考えている提案に対して意見を述べる程度だと思いますが、
ベンチャーだと上司の考えている提案自体を考え、判断することになります。

また、社員数が少なく、一人一人の成果が会社の経営に直結するので経営的な視点が物事を考え、判断し、行動する癖がつきます。結果的に経営者の目線で考えられるようになります。

4.仕事とプライベートの区別がつかなくなる
1人当たりの業務量が多いこと、突発的なトラブルが発生しやすいことなどから仕事がプライベートであり、プライベートが仕事であるという状態に陥ります。

給与と休みのために働くというよりも、会社を成長させるために働くという考えが強くなるため休日に働くことが気にならなくなります。休日という概念がないという方が近いかもしれません。

私も最初は苦痛に感じることもありましたが、気づいたら全く気にならなくなっていました。

何十年もこの働き方をするのは難しいと思いますが、20代のうちにスキル・経験を積むためであれば悪くない選択だと思います。

5.仕事も依頼があるありがたみがわかる
ベンチャーなので社会からの信用が大手に比べて低いです。
なので仕事を受注するのも大変です。自分が1週間かけて考えたプランが30分の商談であっさり否定されることなどざらです。そんなことが何度もあります。

ただ、その分仕事の依頼や受注を頂いた時の自分の頑張りが認められた嬉しさや仕事を頂けるありがたみは大手で味わうことは難しいと思います。

私は転職して年収が100万以上減り、生活コストを削るため食費は1日500円で凌いでいたこともあります。笑

それでも、仕事の依頼を頂くありがたみを実感できたのは年収が下がったことが気にならないほど良い経験だったと思います。

ベンチャー企業の社員は全員が管理職として働いている感覚が近いです。
大手の方が合う、ベンチャーの方が合うというのは人それぞれだと思うので
自分はどちらの方が良いのかを考えて選択することをお勧めします。

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