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いわたま。選書に考えた。

初めまして、わみです。
2005年から今まで基本的に海外、中国に住んでいます。

海外在住も15年目……長いようで短かったこの15年。

思い返せば2005年以前に1年間留学をしているので、具体的に言えば16年基本的に日本を離れています。
国際結婚、国際就職、国際子育て。
全部国際をつけてみたら国際的に感じますが、私からしたら全然国際してませんでした。
普通に結婚して普通に働いて普通に子育てしてるワーママです。


小学校の頃は学校の図書室にある主流な本をほとんど読み尽くし、中学校の頃は40日間の夏休みのうち30日間は町の図書館へ行って図鑑から昔の新聞から文芸書から読みあさっていました。
家に沢山の本があったわけでもなく、両親が読書家だったわけでもないですがとにかく私は物心付いた時から「活字」というものが好きでした。
読むものがなければ教科書、説明書、食品パッケージの成分などなんでも読んでいました。
(かと言ってお勉強はそこそこで、特に得意ではありませんでした)

初めてドイツ留学で日本を離れた日、まだネットもそれほど浸透しておらず、日本語で読むものがなく、仕方なく街の本屋に行ってアルファベットの本を沢山買いました。
ただ文字が読みたい、という欲求から分かりもしないのに沢山のドイツ語の文芸書を買いました。

ほどなくして中国人の夫と出会い、中国で暮らすことに。
嫁入り道具は15箱の漫画と辞書と文芸書。

15年間の間、1年に1回ほど日本へ帰国する際にはやはり本を沢山購入して持って帰ります。


表題に戻りますと
「いわたま。選書」さんとは……。
北海道のいわた書店さんの店長さんが1万円選書(抽選当選者に丁寧にカウンセリングして1万円前後で選書した本を送って下さる)という試みを数年前からされていて非常に人気だが、もちろん大量に対応できる案件ではない。

そこで別途、いわた書店さんで働くスタッフさん、いわたまさんが電話で5分くらいのカウンセリングで選書して下さる、という試みを始められたそうです。

私はこれを拝見して即座に思い出したのです、高校生の頃図書室にいつもいてくれた司書さんのことを。
今の高校には司書さんはいらっしゃるのでしょうか?私は普通の公立高校に通っていたのですが、司書さんがいらっしゃいました。
黒髪のメガネ美人、とっても優しくていつもオススメの本を教えてくれました。

そう、私には、今、非常にこのような司書さんが必要だと心から感じました。

高校時代、読んだ本を返しに行っては司書さんに感想を報告し
「これが好きならこれもおもしろいよ」
と勧めてくれた司書さん。

amazonのAI「オススメ機能」も非常に優秀ですが、そうじゃないんだよ!
人の頭の中の記憶ってAIが予想できないところでも繋がっていく。
大学時代の教授が、行きつけの美容院のお姉さんが、大好きだった昔の彼氏が勧めてくれた本のことはAIも予想できない。
だけども5分でも10分でも本のことに詳しい人が聞いてくれたら、今の私にオススメの本があるかもしれない。

そして何より、人と人は
「これ、おもしろかったですよ!」
と話して共感することができる。

amazon、あなたに足りないのはこれでした。

残念ながら海外在住の私は「いわたま。選書」さんに応募することができませんがと素晴らしい試みだと思います。
私に、高校時代の司書さんを思い出させて下さって、ありがとうございます。

読書、とは非常に不思議な体験だと思います。
書く時は一人、読む時も一人。
けれども作者と読者の間には無限のイマジネーションが広がっていて、読書体験を通して新たな世界へと導かれます。
また、体験を通して多くの人と共感し合ったり、否定し合ったり、そこにはまた多くの世界が広がっていくのです。

紙に書かれた文字だけで、こんなにもいろんな体験ができる。
科学技術の発展が目まぐるしく、ともすれば軽視されがちな紙媒体ではありますが、頭の中の想像を表現する最初の一歩としてやはり「紙と文字」は原始的でありながらも最強の手段だと日々感じるのです。
読書サイコー、本サイコー!

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