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創業者が売り抜けている株には気をつけろ

投資先の企業経営者が創業者かつ大株主であるということは大化け株を狙う上でかなり重要な要素だと思っています。

投資先の企業の大株主に創業者がいると「まだこの社長は会社で実現したいことがあるんだな」「まだまだこの会社が伸びると思っているんだな」と投資家は無言のメッセージを感じとることができるわけです。

株主と利益を共にしている経営者

例として米国株で私が注目しているDoximity($DOCS)。ざっくり米国版エムスリー、または医者のLinkedinのような事業を展開しており米国の医師の80%以上が利用しているとされています。

業績も良好で直近の四半期でも1.13億ドルの売上に対し0.47億ドルの営業利益を叩き出しています。(利益率高すぎ!)

Doximityの創業者のTANGNEY JEFFREYはストックオプションで株を受け取りはするものの上場から自身の株式は全く売っていません。

既に収益性が高く完成した事業のようにも感じますが、株式の保有状況からこの会社で一番権限を持っている人物が自身の財産を同社に賭けており「創業者はまだまだこの会社が伸びると思っているし、自信を持っている」ということが想像できます

自社株を売り続ける経営者

一方、SquarespaceというWebサイトを構築するサービスを提供する会社。個人的にはUIがカッコよく、ウェブサイトを構築する人の中でも評判が高く創業者のビジョンを感じるサービスを展開していて注目していました。「決算が良かったら保有したいな」と思っていましたが、2021年の上場から株価は下げ続け業績も良かったり悪かったりを繰り返しています。

創業者のAnthony Casalenaはここ最近の株価の上昇時に大量に持ち株を売却しています。

この事実だけで「創業者は今の株価を高いと感じている」「もっともっと収益性が伸び、株価が伸びると思っていないのではないか?」と想像してしまいます。

補足として既に株式の保有比率が高い経営者の場合、自身の影響力が下がらない範囲で自身の持ち株の現金化を行うことはごく自然のことです。
この場合、会社を見限ったということではなく影響力も保てる保有比率の範囲でひとまず現金に変えておこうというだけですから。

ただ、影響力がなくなるレベルまで自社株を売却したりするようならそれは

  1.  企業経営へ意欲がなくなった(フェードアウト)

  2. 自社の成長に自身を持てなくなった(業績頭打ち)

  3. 自社の現在の株価が天井だと思っている(株価頭打ち)

などの可能性が考えられますから投資家は経営者の持ち株の売却には一定の注意を払っておくべきだと私は思います。


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