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わりきれなさを生きる

世界は、わりきれないことで溢れている

人生は不公平だし、不合理だし、矛盾したことばかりが起こる

そして、ひとはじぶんの人生が不公平であったり、自分の行いが報われないことに怒ったり悲しんだりしながら生きている

正解を求めたり納得感を求めたり、1+1=2になるようなことに安心感を抱き、わりきれないもの、もやもやしたもの、先行きが見えないことに不安感を覚えながら生きている

あれがああなるといいのに、とか、あれだけしたのだからああでないと報われないとか

でもそういう時に限って望み通りにならなかったり状況が悪くなったりしてさらに落ち込んだりする

すっきりとした世界、合理的な世界、わかりやすい答えがある世界、、、
苦しいときはひとは世界がわかりやすく存在しないことに嘆き、腹を立て、時に苦しんだりする

そして、不安定で曖昧で矛盾に満ちた道をずっと歩いていると心が病んで歩けなくなったり、露頭に迷ったりすることもある

安定や正解を求めれば求めるほど苦しみが増えて身動きが取れなくなる

自分が悪かったのか相手が悪かったのか
あの時どうすればよかったのか
これからどうすれば良いのか

考えれば考えるほどどんどんエネルギーがなくなっていく

そんな時にどうしたらよいか

覚悟を決めて、わりきれなさと向き合えばよい

わりきれなさをわりきれないまま受け止めて生きていく覚悟を決める

矛盾だらけで非条理で不合理でわりきれない気持ちの悪いこの世界をそのまま力強く生きていく覚悟を決める

正解を求めず、不安で暗闇の中を彷徨いながら、それでも前に進む覚悟を決める

ひとは世界の矛盾や不公平さや不合理さとまともに向き合った時にはじめてパワーが出てくる

わりきれないものと向き合って生きていくことは楽なことではない
安定することもなく不安を抱えながら生きていくことになる

それでも、そういったものを受け止めて生きていこうという覚悟で一歩一歩を進めればいつか違うところに立っていたり、見えなかったものが見えたりする

考え方があまり変わらなくても世界の受け止め方が変化したりする

メディアにはすっきりしたこと、わりきれることしか書かれないことが多い

なにをすると成功するとか、幸せになるにはこうしたほうがよいとか

もちろんいま幸せなひとは幸せを感じながら生きていけばよい
でも、人生の穴にハマってしまったような時、世の中はもっと矛盾に満ちていて時に残酷だ

だから残酷な世界で矛盾と向き合うことを肯定したほうがよい

わりきれなさを受け止めながら生きること
矛盾を矛盾のまま生きること
それこそがほんとうに生きるということだと思う

このわりきれない残酷な世界をそれでも生きようとしていると、ある日、一輪の花の美しさに気がつくこともある

そう、矛盾だらけで非条理で不合理なこの残酷な世界にも、美しい花は咲くのである

そして、その花の美しさはわりきれなさを生きているひとにしか気がつかなかったりする

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