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2年目OLのあしあと13歩目~かすり傷すこし~

今日はただの平日休み。
12時に、ここぞとばかりに歯医者の予約を入れていたので、特別な予定は入れなかった。

時は遡り、休暇前の追い込み時。歯医者に行きたかったが、仕事が終わらなかった。歯医者には、いけなかった。そのときの悔しさたるや。別に歯医者くらい延期したらええやんというところなのだが、そもそもなんで仕事ごときで病院我慢せなあかんねん馬鹿じゃねえの!という気持ちにもなる。

さて、待ちに待った歯医者。「うたさーん」「はーい」。
歯医者の先生は優しくて、丁寧で、本当にここに来て良かったと思う。というか、この先生も良いけども、受付兼助手の人がめちゃくちゃ気さくで明るい。こちらまで明るくなる。すごく素敵な人なのだ。良いエネルギーって伝染するんだなって感じた。治療は、文字通り、「あっ」という間、に終わった。

昼食をすませたら、料理教室のある梅田駅へ。始まるまでの間、秋の仕事着をチェック。おなじみNatural Beauty Basicへ直行。いつ行ってもちょうど良い服がすぐ見つかり、今回も例外ではない。梅田店の人はあきんど精神がすばらしいので、1つ服を選ぶと、これと合わせてみてください!!あとこれもお似合いですよ!!と、嵐のように接客してくれる。もはや商売上手すぎて、目がこわくて、そっけなく感じることもある。西宮とか高槻とか、すこし地方に行くと、もうちょっと落ち着いて買い物できるのだが…。善し悪しだ。しょうがない。今回は秋服を何着も買い足したかったので、よしとしよう。(上から目線やなあ)

バーガンディーカラーの半袖ニットと、グレーの大柄レースのペンシルスカート、くすみブルーの袖コンブラウスを購入した。かなり大人っぽくて、kなりOLっぽい。仕事着を選ぶときは、まるで自分の意思ではない何かがすーっと服を購入させる。そこには自分の個性はなく、このコーディネートを着れば、オフィスの一員と認められるだろう、というジャッジを自分で頭のはしで下し、それなりの金額で購入する。こういうとき、嬉しいけども、何かが少しすりへったような気持ちになる。そもそも私は顔が薄いので、バキバキの色の服が似合うし、そういう服の方が好きだ、くすみカラーやらグレーなんて、性に合わないのだ。なんだそのはっきりせん色は!!ばしっといかんかい!!そういうマインドがある。

ただ、仕事モードの自分ではないと、連れて行ってくれなかったような、大人なコーディネートには、自分でほれぼれすることもある。わるくないやん。ふーん。(跡部様)

私は今とっても寂しい。とにかく自分らしさを意識して、個性のある服を好んでいた大学時代とうってかわって、グレーのペンシルスカートをはいているのだ。自分がたいせつにしてきた、「自分らしさ」が、どこかに消えて、思い出せなくなってしまうのではないか。言ってしまえば、そもそも「自分らしさ」なんて、あってないようなものだ。でもその事実を受け入れたくない。大学生の「私」は、少しずつ葬られようとしている。

失っても、忘れないでいてあげたい。そういう気持ちを込めて、今日もノートを書く。成長と引き換えに、私は青春を少しずつ、悪魔に差し出している。

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