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異次元正論闘争

先日、実母に育児の大変さを愚痴っていたら、「もっと強くならなきゃ!」と言われました。
『…え?これ以上?』(心の声)
なんだろう?このものすごい違和感…。

この違和感について、双子ワーママ的に分解してみたいと思いましたので、今日はそんなお話です。

わたしが頑張ったからお前も頑張れ理論

そうなのです。実母は正論を振りかざす人なんですね。なんてったって、元教員ですからね…。

必然的にべきねば正論を植え付けられ育ったわたしは大人になるにつれて、大変苦しむことになります。
正論て、言葉の凶器です。
そして、その正論も変わっていくと言う俯瞰的な視点を持っていないのかなと感じました。

俺が残業してるんだからお前も残業しろよな。
わたしは毎晩お前らに絵本の読み聞かせしてたんだからあなたもやりなさい。

人は、あるべき論や善悪について語る時、知らないうちに自分が育った環境や経験から生まれた価値観を引きずって、それが唯一絶対だと思いがち。

「過去の経緯と実績」と言う積み上げたものを重視する昭和的生き方。
まさにイソップ寓話「アリとキリギリス」のアリさん的生き方です。

つまり、本当に「もっと強くなるべき」と実母は思ったんですね。

ひとりで頑張ることに価値が見出せない

わたしもアリさんであれば、ここで「もっと強くならなきゃ!」と歯を食いしばってがんばるかもしれません。

ですが、わたしはキリギリス的に生きたいのです。

ひとりで頑張らなくて良い方法を考えれば良いのであって、「黙って頑張る」はただの思考停止です。
そんな風には生きたくないし、子どもたちにそんな姿を見せたくないのです。(真似するからです…)

つまり、わたしと実母は前提となる「価値観」がちがうんですね。

アリさんとキリギリス

ここで前置きしたいのは、別にアリさん的価値観を否定しているわけではないと言うことです。

かつて、製造業を中心として、大量生産大量消費、高品質製品の製造で日本経済を大いに成長させたのは、間違いなくアリさんたちでした。
愚直に言われたことを実行し、家族のため仲間のため、自分より重いものをがんばって運ぶ自己犠牲の化身、働きアリさん。でもそれは、そうすることが自分の生存においても有利だから成り立っているシステムだったわけで…。

時代は変わっていきます。

時代(環境)に適応して、生き方も価値観も進化論的に変わっていくものなので、今後時代が不確実性の高いフェーズに入ってくると、アリさん的価値観を引きずり生きていくのは辛いですよね。

実母はもうアラ還なのでそれでいいかもしれないですが、子どもたちにアリさん的価値観が伝染すると困るな…と思いました。まぁ、その時々のアリさんの時代も訪れるでしょうが、そのスパンも全く予想できません…。

親としては、アリさんを立てつつキリギリスさんの価値観も教える、なかなかハードな時代の狭間だな…と思いながら、今日も深い深いため息をもらすのです…。

今回の気付きのきっかけとなった書籍「アリさんとキリギリス」はnoteの無料音声マガジン「忙しいあなたのための5分で聴くだけブックレビュー」でレビューしております。


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