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#303 耳の痛い話ですけど

こんにちは、皆さん。今回の記事では、僕たちが普段から避けがちな「耳の痛い話」について、飲食業の視点から掘り下げてみたいと思います。飲食業界は魅力に満ちていますが、それには独特の課題も伴います。今日はそんな話を、僕自身の体験と共にお伝えしたいと思います。それではどうぞ
#耳障りの良い言葉には騙されないゾ

現実を直視する勇気


真に相手の幸せを願うならば、心地よい言葉ばかりではなく、時には耳の痛い話をすることも必要です。飲食業界で生き残るためには、楽観的な予測よりも現実を直視することが大切です。
飲食業の現状は厳しいものがあります。開業から10年間生存するのは10%程度で、特に最初の2年間で半数が閉店に追い込まれます。これは、新たにこの道に足を踏み入れる者にとって、耳の痛い事実かもしれませんが、このリアルな数字を知ることが、生き残りをかけた戦略を練る第一歩になります。開業3年で約7割が廃業し、10年後も営業している店は1割程度。飲食事業は参入障壁の低いビジネスであり、誰でも比較的簡単に開業することができます。情報誌やインターネットを見てもわかるように、個人店・チェーン店に関わらず、新しい飲食店がどんどんオープンしています。
#コロナ禍でさらに厳しくなった

しかし、その廃業率は非常に高く、1年未満で閉店した割合は34.5%、2年以内で閉店した割合は15.2%。合計すると49.7%となり、約半数の飲食店が2年以内に閉店しているというデータもあります。つまり、「どんどん新店舗がオープンする一方、どんどんつぶれている」のが、飲食業界の実態です。
#これが現実

失われた30年


これまでこの業界では「代わりはいくらでもいる」から低賃金で働け、重労働でも文句を言うな、タダ働きでサービスしろ、がまかり通ってきました。それは他の業界でも数多く見られるであろう、日本の病理でもあります。しかし現代では昔と違って求人を出しても若い人が来ない。最近は中高年の転職組も減っている。まして働く先は多様化している。少子化と価値観の多様化は昭和や平成のような「代わりがいくらでもいる」と言って若者を集めることが難しくなってきています。それがわからない古い価値観の経営者は今後悲惨な目に遭うかもしれません。「1人辞めたらまた1人雇えばいいだろう」という働き手を使い捨てる時代はもう終りました人手不足が叫ばれる飲食業界では、人件費は削るのではなく、むしろ予算を割くべき部門であり、その代わり経営陣はいかに別でコストカットができるか考える必要に迫られています。
#採用

昭和の時代、かつて働き手が重要視していたのは「場所」「時間」「給与」だったのに対して、近年の働き手は「仕事で成長できそう」「働く仲間が素敵」といった「仕事」「環境」「仲間」を重要視するようになってきています。つまり、“働きやすい”職場から、“働き心地”のいい職場へのシフトが進んでいるのです。
こうした最近の若者の志向を捉えている代表格がスターバックスで、実際、スターバックスは、この人手不足の時代にもかかわらず、アルバイト採用において求人有料メディアを利用していません。職場のイメージがブランド化し、店舗そのものがまさに「採用メディア」としての役割を担っていることを意味しています。ほかにもディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパン等が人気の職場となっています。これらの会社から学ぶことは大いにあると思います。
#スターバックス

批判を受け入れることの重要性


批判や忠告は、受ける側にとっては心地の良いものではありませんが、その中には成長の種が隠されています。僕自身、過去に辛辣な意見を受けた時は落ち込むこともありましたが、それがきっかけで見直したことも多いです。
例えば、クレーム対応です。直接お客様と関わる飲食業では、クレームに適切に対応することが、顧客満足度を左右する重要なポイントです。クレームは単なる不満の表明ではなく、お店が向上するための貴重なフィードバックと捉えることで、接客の質を向上させることができます。クレームに対する対応は、ただ謝るだけでなく、お客様の不快感の原因を理解し、それに対する改善策を検討することが求められます。
#クレーム対応

新人教育とのバランス


新しいスタッフの指導においても、「耳の痛い話」を避けがちな現代。しかし、明確なフィードバックがなければ、スタッフは成長できません。実際、僕の店でも、初めてのダメ出しは難しいですが、それを避けてしまうと、結果的にスタッフ全員の成長機会を奪うことになります。誰しも人から褒められれば、嬉しいものです。逆に、批判や忠告を受けると、
落ち込んだり、腹が立ったり、反発心が生じたり、相手を恨んだりしてしまうこともあります。 昔から、「耳の痛い話ほど、本音が語られている」といわれます。自分にとっては不快であり、不都合な話であっても、冷静に考えると、核心をついたことを第三者が語ってくれている場合があります。リーダーに求められるのはメンバーとの良好な関係づくりではなく、チームメンバーの成長だと僕は考えています。いかにメンバーを成長させられるかがリーダーの力の見せ所だと思います。
#リーダーって大変だよね

まとめ


誰でも耳の痛い話は避けがちですが、これを受け入れ、正面から向き合うことが成長への道です。どんなに厳しい意見でも、それをどう生かすかが重要です。僕たちは、日々の店舗運営の中で、これらの「耳の痛い話」を活かして、より多くのお客様に愛される店を目指しています。「良薬口に苦し」という言葉がしめすように、優れた効き目のある薬は苦くて飲みにくいように、自分に役立つ他人の忠告は素直に聞きにくいことがあるとおもいます。耳の痛い話は、時には苦い薬ですが、それを飲む勇気が明日へのステップアップにつながります。皆さんも、どんな意見にも耳を傾け、それを力に変えてみてはいかがでしょうか。
#良薬口に苦し

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