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#229 接客技術について【第8回 】

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✳︎今回の副題をつけるとしたら
「飲食業の鉄則:料理は左から、ドリンクは右からサーブする理由」
そんなテーマで書いていきたいと思います。
#これって意外と知られていないよね

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こんにちは、皆さん。今回の記事では、飲食業における接客技術の一つ、料理とドリンクのサービスにおいて大切なポイントをお伝えしたいと思います。料理は左から、ドリンクは右からサーブするのは、決して単なる作法ではありません。それには歴史的背景や安全性、お客様の利便性に関する理由があるのです。新しくアルバイトを雇ったりすると、「料理は左から出した方がいいのでしょうか?右からの方がいいのでしょうか?」と尋ねてくるスタッフもいます。「どっちでもいい」ように思えます。「どっちでもいい」といえばどっちでもいい事です。しかし、若いスタッフに教育する際にはプロの仕事において「どっちでもいい」はありえない事だと思います。キチンと理由を説明することが大事で、まず第一に安全であること、第二に見た目にスマートであることを心掛けねばならない事を伝えます。
#何事にも理由があるんですよ

歴史的背景から学ぶ


まず、このルールの起源は古くから続く食事の儀式にあります。古代の宴会や貴族社会の会食、さらにはフランス革命後のブルジョアの食卓において、列席者が一列に並んで食事するスタイルが一般的でした。このような場面で、料理を一度に出す際に、予め左右どちらかに決めないと皿同士がぶつかり、混乱が生じる可能性があります。つまり、左から料理を提供することは、食卓の秩序を守るための大切な要素なのです。
#秩序が必要

お客様の利便性を考えて


また、ほとんどの人は右利きであり、右手でグラスや食器、カトラリーを持つことが多いです。したがって、ワインなどのグラスを持つ際には、自然と右側に配置されることになります。そのため、ドリンクは右から提供するのが適切です。さらに、料理を左から提供することによって、サービス担当者はお客様に背を向けることなく、料理を「抱きかかえるように」お出しすることができるのです。さて、ではお皿を下げる時はどうなんでしょうか?お皿やグラスを下げる時は右側から右手です。お皿を下げるのは右手で大丈夫です。お客様の方向を向いていますから。右側から下げるのは、お客様の使用したナイフ・フォークが食事を終えて揃えられる時に、お客様も右利きですから右側に揃えられることが多いからです。ナイフ・フォークを食事の終わりの合図に揃えることはお客様にとってのマナーのように捉えられがちですが、宴席を潤滑に進めるためのサービスマンと列席者の暗黙の了解でもあったためです。
料理は左から出して、右側から下げる。昔からあるルールだからといって、若いスタッフに押し付けるのはあまり好きではありません。そういったルールが出来上がってきたいきさつにはいろんな意味があるのです。それアルバイトのスタッフに伝えると大抵の場合納得してもらえます。
#左利きの人は逆にしてあげます

安全第一


安全性もこのルールの一因です。料理やドリンクのサービスにおいて、お客様の安全を確保することは最優先事項です。ワインを注ぐ際に雫が垂れたり、料理を提供する際にお皿が滑ったりすることがあれば、それはお客様にとって不快な体験となります。したがって、ドリンクを右から提供することで、ワインなどがお客様の食事に影響を与えないように気を配ることができるのです。
#安全第一

サービスのベネフィット


最後に、このルールを守ることによるベネフィットを考えてみたいと思います。正確で整ったサービスはお客様にとって高品質な食事体験を提供することにつながります。そして、お客様からの信頼を築く一方で、飲食業のプロフェッショナリズムを示すものでもあります。これが、料理は左から、ドリンクは右からサーブするルールを守る重要性です。
#チームプレー

まとめると、飲食業における接客技術には、歴史的背景や安全性、お客様の利便性といった重要な要素が絡み合っています。料理は左から、ドリンクは右からサーブすることは、単なる作法ではなく、お客様への最高のサービスを提供するための必然的なルールと言えるでしょう。これらのポイントを意識して、飲食業のプロフェッショナルとして、安心感と信頼をお客様に提供しましょう。
#飲食のプロフェッショナル

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