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ウォークン’s ジャーニー(3)

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3.無料羊損と石フェラ

リスケの嵐を四苦八苦しながらも乗り越えた私は、ネットで株主優待券を手に入れ、なんとか長崎発の最終便の飛行機に乗り込んだ。

まったく、とんだ出費だったぜ。


空の上では電波が入らないので、落ち着いて考え事ができた。

それにしても低級霊…もといウォークンは、間違いなく私が駅で気絶していた時に見ていたビジョンに登場した運転士だろう。

ただ、だとしても謎が多すぎる。

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そもそもウォークンはどの時代の人だったんだろうか。

長崎バスができたのって確か昭和初期だが、それにしてはウォークンが運転していたバスの車体は妙に既視感があった。

だが、それにしては用心棒たちの服装は明治初期っぽかったし…謎だ。

私がそんなことを考えている間、当のウォークンは私の目を通じて入ってくるビジョンに興奮しているようだった。

「うわぁ~、空飛んでるよ。すごいね。
でも動力がフリーエネルギーじゃないのが、さすが石フェラに支配された世界線だね。
しかも丘豚ホテルや傀儡ホテルが駅前に建てられていた…近況は相当まずい。」

またわけわかんないこと言ってるよ。
ってか石フェラってなんだ??
無料羊損とは別の組織かなんかか?

丘豚や傀儡は外資系のホテルで、たしかに駅前の一等地に最近堂々と建設されたけど、それが石フェラとやらとなにか関係があるのだろうか???


「大アリだよ!!
石フェラに歯向かった人たちは丘豚ホテルで強制労働させられているんだ。
その中で、刃向かう意思をなくした高級奴隷は傀儡ホテルで働かされる。
いずれにせよ、石フェラに魂を抜かれた人が集う場さ。」

なんだコイツ、俺の脳内スキャンできるのか。
しかしまあ、物騒なことを一息つく間もなく語りかけてくるな。

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『う~ん、ちと話がこんがらかってきたから整理させてくれないか。
まずそもそも、ウォークンはどの時代の人??』

「時代…たぶん21世紀だと思うよ。
ただキミのいる次元とはかなり離れているけどね。

ボクは謹慎送還の呪いのせいで、同時多次元的にあらゆる世界線を見せられていた。
いずれの世界線でも、希望を失うような事ばかり起きていたよ。
ボクの心は折れそうだった。

でもキミがいる世界線は、まだ希望が残されている。」

さっき相当まずい世界線って言ってなかったか???

「いや、現状がかなり絶望的でも、キミと一緒なら石フェラも無料羊損も倒せるんじゃないかと思ってさ。」

おいおい、俺を戦いの場に駆り出そうってのか?
厄介事はごめんだぞ。

『いや…そもそもなんだけどさ、無料羊損や石フェラってそんな悪いことしてるのかい?別に彼らが俺に危害を加えてくるとも思えないんだが。
それにウォークンが石フェラに何かされたわけでもないんだろう?』

「何を言ってるんだ!
キミとボクはもはや運命共同体じゃないか。

ボクが狙われるということは、即ちキミも狙われる。

既に奴らはハプスブルクの謹慎送還の術が破られた事に勘づいているはず。
ならば必ず、ボクとキミに刺客を差し向けてくるよ。

石フェラだって似たようなものさ。
奴らは石油経済に依存しない存在を消したがっている。
車も持たず病院にも行かない時点で、既に石フェラのブラックリストに入っていると言われているよ。」

う~ん、その割には全然危ない目にあったことがないぞ。
彼らがそこまで必死に追ってくるというなら、ウォークンが相当彼らに恨まれる事をやらかしたせいなんじゃないか??

そもそもこやつ、何をしでかしたんだろうか。


っていうか、この世界線に無料羊損は存在するのだろうか?

彼らがあのビジョンの中で言っていたことは、全然現実化していない。

皿うどんなんて長崎市内じゃ細麺のほうがメジャーだし、チョーコーのソースは大抵どこのちゃんぽん屋にも常備されている。

あとタイヤランドらしき土地はあるけど、普通の住宅街だし。

強いて言えば…あの天ぷら爆弾は思い当たる節もあるが、幸い今の長崎の街に直接ネガティブな影響を与えているわけではない。

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「確かに、言われてみればキミの言う通りだね。

無料羊損は石炭が財源、石フェラは石油が財源だけど、石油で動く乗り物が一般的になっているこの世界では、無料羊損は石フェラにやられちゃったのかもしれない。

でも油断はできない。
ハプスブルクに監視されているような気配は感じるんだ。」

そうなのか?
ハプスブルクの呪いを破った時点で、呪いは本人に返っているはずだが。

ただハプスブルグの顔って、あのビジョンの中でははっきり見えなかったんだよな。
きやつを特定できる要素がないと、ヤツの想念が飛んできていても気づけない。

まったく、とんだ厄介事に巻き込まれたものだ。

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