競歩の選手は本当に「お尻を振って」歩いているのか?
まずは、ご覧いただこう
トレッドミル(一般的にはルームランナー)で歩く競歩選手です
そのフォームの印象は、
・リラックスされている、
・腰が柔軟に使われている
・スムーズに歩いている
・クネクネしてる
などなど、
見る人によってさまざまな印象を持つでしょう
この動画で歩いているのはチリの選手で
オーストラリアで測定をしているときに撮ったものです
一般的にYouTubeにある競歩動画と違って
横からも後ろからも、競歩のフォームが分かります
このチリの選手は五輪にも出場する選手なので
競歩の速く歩くテクニックは充分に備わっています
テーマの「お尻を振っている」という動作か?
そもそも、お尻を振る、という
「振るという動作」
どういう動作を指しているのでしょうか?
料理でいえば「粉振り」や
茹でた麺を上下に振って水切りをする
鈴を鳴らすときも、「振る」か。。。
つまり、軸となる部分が、そこが起点として
前後左右上下に小刻みに動かすことを
「振る」
というのであれば、競歩も確かに
お尻を振っている、
ということになります。
ただ、それはパブリックイメージの競歩の
お尻を左右に大きく動かす=お尻を振る
ではない、のは動画からもよく分かると思います
骨盤を柔軟に「振る」ことで
・骨盤の下についている「足」を速く動かすことができ
・骨盤が前後にズレることで、歩幅を生み出すことができ
・着地の衝撃を骨盤で受け止めることで、足への負担をやわらげる
確かに、競歩では骨盤を「振っています」
しかし、そこには「速く歩くため」の多くの技術が詰まっています