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【山行記録】厳冬期の南アルプス光岳、絶景が待っていました

厳冬期の南アルプス光岳へ日帰りで挑戦しました。

ノートレースの雪と-15℃、風速10m予報の世界に苦しみながらも、無事に光岳に登ることがきました。

そこでは空気が澄んだ厳冬期にしかない最高の眺望が待っていました。


はじめに

山友さんと日程を合わせてお山に登る計画を立てていました。
そこへ光岳に登らないかというお誘いがありました。

光岳は過去に2回登っていますが、どちらも日が長い時期で1泊2日です。

ところが今回は厳冬期で日帰りです。

コースタイム約16時間半、距離約27㎞、累積標高差3,026mの光岳を日帰りです。

冬装備で冬靴、アイゼン、スノーシュー、防寒着のため、泊り装備とほぼ変わらない重さで日帰りです。

しかも、雪が降ったばかりでトレースが期待できない、ずっとラッセルが続くことが想定されるけど日帰りです。

そんな条件で、
「はたして自分は歩ききれるのだろうか?」
と心配しかありませんでした。

当日の天気予報は、晴れ
山頂の気温は-15℃、風速は10m。
風速1mで体感温度-1℃だから体感では-25℃?
しかし、厳冬期でこのコンディションは最高にいい

距離や歩く時間は最近の経験でクリアしていました。
天気にも恵まれ、こんなチャンスはないと挑戦を決意しました。

幸いピストンなのでリミット時間を決めて、撤退という選択肢も考えながら歩き始めるのでした。

芝沢ゲート前駐車場

仕事が終わり支度をしてすぐに芝沢ゲートへ向かいました。
なんとか出発予定時刻0時の30分前に到着。

現在(2024/1/28)芝沢ゲートまでの道が台風の影響で通行止め箇所が多数あり、迂回路となっていますのでご注意ください。

厳冬期の光岳へ挑戦

1.スタートして約5キロの林道歩き

芝沢ゲートからスタート予定時刻の0時、ドキドキ、ワクワクのスタートです
真っ暗な林道を約1時間歩き、登山口の易老渡に到着
いよいよここから本格的な登りが始まります

2.約4kmで標高差約1,400mを直登

面平辺りまでは前日のグループによるトレースがありましたが、それ以降はノートレースでした
暗い中ひたすらノートレースの急登を登る試練の時間です
三角点のピークに到着するが三角点は雪の中でした
なかなか雪深くなってきました、日の出までには稜線に乗りたくがんばります

3.易老岳を越えてノートレースのラッセルが続く

スノーシューに変えてズボる回数が減った、スノーシューの浮力は凄いです
開けて中央アルプスが良かったです
三吉平の辺りで日の出、日が昇ると一気に暖かく感じるからお日様は偉大です
明るくなると雰囲気も一気に良くなり、歩くのが楽しくなりました
歩いて来た方向を振り返り、もう期待しかないです

4.静高平の先は別世界でした

正面の斜面に光小屋!ここまでこれたことに感無量
光小屋に到着
光小屋越しのイザルガ岳と富士山

5.イザルガ岳山頂は最高でした

イザルガ岳に到着!心配だった風はほとんどなく山頂で食べたカップラーメンが美味しかった
イザルガ岳から富士山
イザルガ岳から聖岳
イザルガ岳から三角の上河内岳
御嶽山と中央アルプス

6.感動の光岳山頂

スタートして約10時間、光岳に到着できた時は嬉しかったです
標識が埋まってる
樹林帯だと思ってた光岳山頂からこの眺望はサプライズでした

あとがき

雪と体調に苦しみながらも無事に光岳に登ることがきました。

寝てないせいか体調がよくなかったりして
「ここで待ってるから先に行ってきて下さい」
という言葉をなんど飲み込んだことか。

そのたびに
「まだ頑張れるんじゃないか?」
「精一杯やったか?」
と自問自答しながら頑張りました。

イザルガ岳からの眺望は最高で、
空気の澄んだ冬の眺望は格別でした。

なんといっても雪の付いた南アルプスの存在感が凄い、そして夏より富士山が近くに感じる不思議

心配だった風はほとんどなく、凛とした冷たい空気の中で最高の雪山経験ができました。

こんな素敵なきっかけをくれた山友さん、
そして山を歩く事を快く送り出してくれる家族、
ここまで読んでくださったあなたに心から感謝いたします。
本当にありがとうございました。


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