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お子さんの未来につながる理系科目の学習について(自己紹介にかえて)


こんにちは。
辻義夫と申します。

大手進学塾での指導、個別指導教室運営の後、現在は「名門指導会」という中学受験専門の家庭教師集団の副代表を務めさせていただいています。

科目の専門は理科、算数といった理系科目ですが、もちろん科目を横断した「入試戦略」といったご相談を受ける機会も多いです。

受験指導、中でも個別の学習指導に関わる方の中には(もちろん我が子を指導しておられる親御さんも含め)強く感じておられる方が多いのではないかと思うのですが、理系科目に限らず「もっと早い段階であれをやっていれば」(もしくは「やっていなければ」)というケースは少なくないと思います。

実際によくあるケースでいえば、実際に本格的な中学受験の学習が始まってから、それまでの学習習慣の問題点に気づくといったことがあります。

中学受験を見据えた本格的な塾通いを新4年生(3年生の2月)から始めるご家庭は多いのですが、塾通いが週2日のみ、宿題にかける時間に余裕がある4年生の時期に「繰り返し学習」に陥ってしまうご家庭が多いのです。

学習の中で、ある程度の繰り返しはもちろん必要なのですが、「とにかく塾のテキストを3回繰り返す」という学習スタイルは、後々破綻する可能性があります。
高学年の受験勉強は、繰り返しによって乗り切れるほど簡単な内容ではなく(もちろんそのような時間の余裕もなくなります)、また上記のような学習を続けていると、高学年になったときにすっかり「やらされ感満載」の学習になっているケースが多いからです。

たとえば理科や社会は「興味の科目」と呼ばれることが多く、とにかくその科目が好き、興味があるということが、お子さんの伸びに大いに関わってくると僕は考えているのですが、上記のようなスタイルの学習を続けると、お子さんは「テキストにないことは答えられない(答えられなくて当たり前だから考えない)」となってくるのです。

当然、このようなお子さんにとっては理科も社会も「面倒な科目」であり、あまり好きな科目ではありません。

「テキストに書いていないことが、塾のテストに出るんです!」と真顔でご不満を仰る親御さんもいらっしゃるのですが、そのご質問(?)への返答は「あえて出されていると思いますよ」となります。

もちろんテキストに書いてあることは重要なのですが、そこから広がるような学習をしているお子さんとそうでないお子さんとでは、後々の学習成果、もっといえば学習に取り組む姿勢に大きな違いが出てくるのです。

僕はよく「特に4年生のうちは『テキストの外に出ていく』ような学習をしてください」とお話しするのですが「テキストに書かれていることを全部覚えたらOK」という学習に、あえて親御さんは限定しないほうがいいと思います。

学習の中で気づきがあれば、ぜひ「そのほかにどんな事があるんだろう」と調べたり、親子で考えてみる時間をとっていただきたいのです。
そのほうが勉強は楽しいし、勉強が「義務」ではなく興味に基づいたものとなっていくからです。

4年生のうちの塾の成績は大事ではあるのですが、学習習慣を「テキストの丸暗記」にしてしまうリスクを犯してまで「次週のテスト」の成績に拘ることは、本末転倒の結果につながってしまいがちなのです。

さらにこのような学習傾向の原因は、実は小学校の低学年以前にさかのぼることが多くあります。

早いうちに勉強を「ノルマ」にしてしまわないことが大切です。

上記のようなことをメディアなどでお話しすることが多い関係からか、最近は「小学校高学年以降につながる理数系教科の準備」についてのコメントを求められることも多くなりました。

小学校高学年以降に、理系の科目を嬉々として学習するお子さんは、低学年でどんな勉強をしているのか。

このようなことを指導経験なども踏まえて、ここでお伝えしていければと考えています。


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