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カナダで学校・公共施設巡りで驚いた。。。例えばコミュニティセンター。

2021/10/21-11/6のバンクーバー出張の半分が終わった。中間報告としてnoteにメモを残したい。電車もバスもuberも全てデビットカード なので現金を全く使わずに1週間が過ぎた。財布には40カナダドルはあるが、これは誰かに立て替えてもらった時に渡すお金として持っておこう。

私は現在 Building Thinking Classroomsと言う、学校での算数・数学の教え方のメソッドを日本で広げたいと思って、バンクーバー在住の日本人数学教師梅木卓也さんと一緒に本を書いている。それは2024年の3月を目処に出版予定だ。

この本の翻訳本を出版したいと出版社に提案に行ったのだが、日本ではhow to 本じゃないと売れないから、と日本の学校で実施した授業のことを書くことになった。日本語にしたら400ページになるそうだ。ひとまずは致し方なし、、、


その最終章の執筆のためにカナダに来た。2022年の夏に日本の学校でこの授業を行ったのだが、各校1回ずつしか授業はしていないので、一年を通してこの授業を受けている生徒がどうなるのか、教師がどう変わっていくのか、学校はどう変わっていくのか、を自分の目で見て確認したかったのだ。それともう一つの理由がある。実は私はカナダは米国の隣にあるし、野球のメジャーリーグにも加盟しているから米国とよく似た国だと思い込んでいた。と言うほど米国を知っているわけでもないのだが、そんな思い込みがあった。「カナダって、アメリカみたいな国だよね?」と梅木氏に言った時、「全然違いますよ!」と言われて唖然とした。よく考えてみれば、カンボジアの隣にベトナムがあって、「その二つの国はよく似ていますよね」と言うノリに近い質問だったに違いない。恥ずかしい、、、これは「富山県と石川県はよく似ている」と言うレベルの質問だ。その二つの県民であっても様々違うのに。なんとアホなことを言ってしまったのだろう、、、その時は本当に、恥ずかしいを通り越して、唖然とした。そして、今回はバンクーバに来てみたのである。

前置きが長くなったが、一例を挙げる。

こんなのが安価にあるっていいね。税金高いんだろうな、とは思ったぞ。
図書館内のカフェでは飲み物はもちろん軽食も買える。もちろんどこででも食べられる。カフェの前にも食べるところはある。
深いプールではダイビング講習もあるそうだ。そして、ハンディキャップのある人もプールに入りやすいように電動リフトがある。
インターナショナルスクールじゃないよ。ただのコミュニティセンターの入り口。いろんな国からの移民が当たり前だからこその看板だね。
アイスホッケー場。残念ながら試合は見ることができなかった。

コミュニティセンター、と言われるとどんな場所を想像するだろうか?

A.コミュニティセンター : 日本大百科全書(ニッポニカ)
地域社会の社会文化活動の中心となる各種公共施設の集合をいう。集会所、図書館、小学校、体育施設、児童公園などで構成される。起源は1910年代のアメリカで活発になったコミュニティ・センター運動にさかのぼる。このときは公共学校校舎をセンターにあてて地域住民の政治的啓蒙(けいもう)と相互交流が図られており、それにより民主主義の再建の道を開くと予想されていた。・・・・・・

B.ミュニティセンター :岐阜市「コミュニティセンターってなんですか」より
コミュニティセンターとは、地域のみなさんがふれあい、活動する場として、また生涯学習を実践する場として作られた施設です。・・・・・
コミセンには、大規模な集会などに利用される大集会室、100人程度の会議が開催できる防災会議室、音楽等のサークル活動が行える音楽室、様々なサークル活動に利用できる教養娯楽室、多目的室などがあり、多くの皆さんが自主的なサークルを作り活動しています。・・・・・

「コミュニティセンター」の検索から出てきた2例を紹介した。バンクーバーのコミュニティセンターはA.であり、私の経験では日本のコミュニティセンターはB.であった。良い悪いと言う話ではなく、「同じ名前で定義が全く異なるもの」が世界にはたくさんあることを私たち日本人の多くは知らないのだ。(知る必要がないからだ、と言う意見があることはわかっている。知りたい方だけ、続きを読んでくださいな。)

さて、ここでは「カナダでは」とも言えないのである。学校教育に関してもだが、州ごとに学校教育の管理をはじめとした様々なことが、場合によっては大きく変わるそうだ。そこはカナダに詳しい方やwebサイトで調べてもらうとして、今回の私はBC州と(日本人としての)私の経験の比較と思ってもらうのが良いと思う。

コミュニティセンターは様々な住民が集まる施設の集合した地域
・公園・プール・体育館・ジム・フィットネス・図書館・カフェ・貸し会議室/ホール・スケートリンク・・・・
・自由に居られる場が密接していて、無料か非常に安価である。
・それらの場所を老若男女が行き来していて、いろんな人がいろんな場所にいる
・無料講座がほとんど
・特に顕著なのは外国からの移住者の受け入れが活発なため、子どもから大人までの「英語を学ぶ」「平易な英語で学ぶ」と言った英語習得の講座は定期的に開催されている
→日本のコミュニティセンターはどちらかと言うと「地域の人が集まる、会議室・体育館を貸してくれたり、ちょっと多めの人が集める場所」の場合が多い。今回、バンクーバーのコミュニティセンターを3箇所(ウェストバンクーバー市、ノースバンクーバー市、バーナビー市)で見て、「これなら本当にセンターだなー」と思った次第です。

図書館はどう違う?
さて、コミュニティセンターの一施設として存在する図書館だが、日本とどう違うか、を列挙してみる。日本の図書館にもあるかもしれない。私の知っている日本の図書館との比較になる。
・会話して良い
・図書館内にカフェがあり、軽食もあり、それを食べたりしながら、図書館内の様々な場所で蔵書を読んで良い
・作業できるスペースがいっぱいある(テーブル、個別の机、ソファ、、、本当にたくさんある。リラックスして長居できる前提で作られているのか?)
・会話をしても良い(図書館で家庭教師に1時間勉強を教えてもらう、と言うのは一般的だそうだ。公立学校が個人の進度・習熟度に合わせて家庭教師を紹介してくれると言うのも驚いた。)
・オンライン会議をしても良い(平日だからか、バーナビーではとても静かで、しづらい雰囲気だったので、あえて事前に確認した。)
・wifiは自由利用
・クローズ10分前には貸し出しやコピー利用はできなくなる
・曜日毎の開始終了時間が異なる
(まだいっぱいあると思うが、この辺でおしまい)
・女子トイレの整理ナプキンとタンポンの販売機はお金が不要

至ところに自分の場所を作れる。wifiも電源もご自由に!
図書館内の英語レッスンに使うから、この時間帯はこの本は使っちゃだめよ!
デスクや椅子だけでなく、pcも20台ほど自由利用のコーナーがある。インターネットだけじゃなくて、DVDやCDの再生に使われている。もちろんレポート書いている人もいる。プリンター有。
以前は有料だったのだろう整理ナプキンとタンポンの無料自動販売機。これはどこに行っても有ました。有料が当たり前のものが、無料になって初めてアタリマエが可変であるとわかる。
トイレの水栓レバー。上にあげると水が少なく出るタイプは初めてなので記録!

図書館の横にある公園では、、、
公園は公園だ。だが、すぐ横に図書館やプールやカフェなどがあるので、建物と公園の行き来がしやすい。今、BC州の公園では時間を決めてアルコールを飲んで良いと言う実験をしているそうだ。(我が家の近所の公園は火気は厳禁だが、アルコールは許可なく飲むことができる。)どうしてそのルールができたのかは知らないのだが、住民と行政が実験的にやってみて、結果をみてから実施を決めるのはいいな、と思った。

公園といえば、、、昨日はDeer Lake Park に行ったのだが、その横にあった公園の芝生にたくさんのアヒル?がいて、芝生を食べまくる上に、よく見ると芝生がアヒルの糞だらけですごいことになっていた。(あの芝生に寝転ぶとえらいことになる!)そこにはアルコール実験の看板は見当たらなかったが、代わりにクマやらコヨーテに注意しようと言う看板があり、面白かった。

「熊がいますよー」のサイン
コヨーテもいますよー、って!
アヒルの群れの糞は本当に凄かった。気をつけよう。
アルコールがokの時間帯と場所。DUSKは「薄暗くなった頃」だそうだ。暗さは天気にもよるから、そんな表現もいいね。これはWest Vancouverの公園。

そんなことをしているうちに1週間目が終了し、2週間目に突入しました。1週間後の今頃はもう日本に向けた飛行機の中の予定です。


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