夜、ラジオ体操する母親

昨日22時家に帰ったら、母親(61歳)が大音量でYouTubeでラジオ体操を流して体操してた。高齢者施設でこれをやっていたら『問題行動』になってしまうかと思ったら、ちょっとだけ悲しい気持ちになった。

私は19年介護の仕事をしています。母親が体操する姿をみたときに、ある年の12月31日が頭をよぎった。私は21時まで遅番で女性の利用者と一緒に紅白歌合戦観ながら夜勤者を待っていた。夜勤者が出勤。第一声が「○○さん、いじめですか。まだ起きてるじゃないですか!」

そう。いつもなら女性利用者は寝ていることが多かった。歌が好きな人でたまたま紅白歌合戦を観ていたいました。目が悪い方でテレビの前でかじりつくように観ていました。

「○○さん、いじめですか。まだ起きてるじゃないですか!」って…冗談のように聞こえますが、これが本気で「帰る前に寝かせて帰ってね」って言われてしまった。けっきょくこの時は、言い返すことができず、声をかけて寝てもらった。

このような経験はこれだけではない。高齢者施設では、自宅でのあまり前が問題行動とされることが多いように感じる。22時にラジオ体操を始めたら止められるし、問題のある人扱いをされるだろう。

いまの時代、介護は社会化されて、自宅介護をしなければならないという価値観を持つ人は少なくなり、サービスを利用しながら生活をする人が多い。高齢者施設はあくまで『生活の場』なので、施設のルールを利用者にあてはめるのではく、制限がある中でも可能な範囲で利用する人の生活する流れにどう合わせていく視点が必要だし変わっていかなければならないと思っている。

そのための第一歩は『目の前の人に興味を持つこと』が大切だと思っています。

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