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「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」についての雑感(今日における虚構の価値について)



「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を公開初日に観てきた。以下はその雑感で、僕はこの直後からすぐに「ネタバレ」を、それも決定的なものをものすごくたくさん書くことになるだろう。だからそのつもりで読んで欲しい。

そしてその上で最初から結論を書いてしまうと僕はラストシーンに登場する実写映像を目にしたとき、とんでもなく空回りをしたものを感じた。そしてこのとき感じた空回りが、この映画の、そして2007年からはじまったこの新劇場版シリーズ全体を象徴しているように思う。巨大な空回り。それが僕のこのシリーズに対する結論だ。

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僕はもはやFacebookやTwitterは意見を表明する場所としては相応しくないと考えています。日々考えていることを、半分だけ閉じたこうした場所で発信していけたらと思っています。

宇野常寛がこっそりはじめたひとりマガジン。社会時評と文化批評、あと個人的に日々のことを綴ったエッセイを書いていきます。いま書いている本の草…

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