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u-note(宇野常寛の個人的なノートブック)

宇野常寛がこっそりはじめたひとりマガジン。社会時評と文化批評、あと個人的に日々のことを綴ったエッセイを書いていきます。いま書いている本の草稿や没原稿、なども載せていく予定。SNS…
僕はもはやFacebookやTwitterは意見を表明する場所としては相応しくないと考えています。…
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#國分功一郎

「個人的なノートブック」を再開します。

突然ですが、個人のノートブック(定期購読マガジン)を再開します。3年ほど前に、実は少しだ…

宇野常寛
2年前
225

これからの社会は「承認」のゆりかごを充実させるか、「評価」のハードルを下げるかの…

さて、今日はちょっと変わった話から始めたい。少し前に國分功一郎さんの『中動態の世界』につ…

宇野常寛
1か月前
29

「なぜタイムラインは誰かを常に糾弾し、連合赤軍は仲間をリンチし続けたのか」という…

 さて、ここ一週間は國分功一郎『暇と退屈の倫理学』を再読するシリーズ(その延長で『中動態…

宇野常寛
2か月前
33

「既に回復された中動態の世界」の問題をいかに「ケア」するか――國分功一郎『中動態…

別にこのnoteは僕の「初期(?)國分功一郎」への愛を叫ぶための場所ではなく、他にも書きたい…

宇野常寛
2か月前
24

人間は事物によって不可逆に変化し、「回復」しないときに「制作」に動機づけられる(…

 今日も前回、前々回の國分功一郎『暇と退屈の倫理学』再読シリーズの続きだ。 僕はこの本が…

宇野常寛
2か月前
27

人間はどのような条件下で「制作」に動機づけられるのか、という問題を再考する(國分…

さて、前回に引き続き今日も國分功一郎『暇と退屈の倫理学』の消費社会批判を情報社会に延長し…

宇野常寛
2か月前
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國分功一郎『暇と退屈の倫理学』の再読から考えた「退屈」が既に攻略された世界の問題

 さて、今日はこれからPLANETSCLUBで國分功一郎さんの講義があるのだけれど、僕は今日の講義とはまったく関係なく、最近彼についてよく考えている。年長の友人としての彼についてではなく、書き手としての彼の仕事について考えている。それは國分さんの『暇と退屈の倫理学』や『中動態の世界』といった、彼の一般向けの著作で展開している議論が、ここ数年僕が考えていることに大きな手がかりを与えてくれるように思うからだ。  たとえば、僕は『暇と退屈の倫理学』をある種のオタク論として読んだ。

落合陽一による「テクノ民藝」という概念についての思考メモと「環世界」の問題

 出版社としてのPLANETSの今年2024年の目玉企画はなんといっても、落合陽一の新著『マタギド…

宇野常寛
4か月前
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『パッキパキ北京』と「消費」の問題

昨日、夜に時間が出来たので綿矢の新作『パッキパキ北京』を面白くて一気読みしてしまったのだ…

宇野常寛
6か月前
33

『中動態の世界』は情報技術によってあまり良くないかたちで回復してしまっているので…

昨日は僕の私塾(PLANETSCLUB)で、國分功一郎さんと熊谷晋一郎さんの対談本『責任の生成』を…

宇野常寛
7か月前
41

資本主義に疲れた現代人が「共同体」を求めてしまうのは、そもそも「物事(商品やサー…

先週末はPLANETSCLUBの教養講座を開催した。今回の講師は古舘恒介さん。『エネルギーをめぐる…

宇野常寛
7か月前
61

ナラティブとストーリー、グループとコレクティフ(『庭の話』 #10)

昨年末から僕が『群像』誌で連載している『庭の話』を、数ヶ月遅れで掲載しています。今回載せ…

500
宇野常寛
1年前
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プラットフォームと「中動態の世界」(『庭の話』#9)

昨年末から僕が『群像』誌で連載している『庭の話』を、数ヶ月遅れで掲載しています。今回載せ…

500
宇野常寛
1年前
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「暇」と「退屈」と情報社会(「庭の話」 #7)

昨年末から僕が『群像』誌で連載している『庭の話』を、数ヶ月遅れで掲載しています。今回載せるのは第7回目です。3万字ある初回と2回目はいま購読をはじめると全部読めるように設定し直しておいたので、これを機会に購読をよろしくお願いします。 本当は『シン・仮面ライダー』について書くつもりだったのだけれど、そtれは週末の更新に先送りします(ごめんなさい)。 1.第三の欲望  これまで議論してきたのは、「家」という私的な領域の中に存在し、公的な領域に対する蝶番として機能していた「庭