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第17回 「風が通るバの作り方」

【日時】2019年10月17日(木)
【講師】ジャッキーさん
【内容】お店やさんごっこ

今回の講師のジャッキーさん、あらため尾崎昂臣さんは、湯島にあるお店、夜学バー、の店主をしている方です。お店のホームページ http://ozjacky.o.oo7.jp/brat/ を読んで感銘を受けて、実際にお店に行った際に芸術幼稚園のことを話して、講師をお願いしました。*ホームページ、是非読んで頂きたいです。

事前の打ち合わせでは、教室でバーをやる、お店やさんごっこを通じて、バーにおける良い場をみんなで考えて、良い場のつくりかたを追求するという内容を話していていました。芸術幼稚園は、良い場つくりという側面もあったので、通づるものがあり、とても楽しみでした。

参加生徒は10人程度でした。教室にバーの舞台をセットし終えるとまず、お店とは、バーとは何かという話をして頂きました。長い人生において人間が一人で生きていくことは不可能で、誰もが誰かしら、あわよくばみんなと仲良くなれるのが理想である。このことをふまえた上で、初めて出会う人同士がやり取りする場所になり得る、数限られた場所がお店で、その究極がバー、ということでした。確かに、初めて出会う人同士が自然にやり取りできる場所は案外少ないと思って、感心しました。

その後、お店やさんごっこを実践するにあたっての実際的な所作の、簡単な実演があって、いよいよワークショップが始まりました。参加者の中からバーテンダー役とお客さん役を選出して、本物のバーと同様に、スナックやおしぼりや飲み物を提供する(される)ことをしました。役は交代制で、途中途中でジャッキーさんが、より良い場になるためのアドバイスを伝えます。人数による話しかけ方の違い、会話の間の取り方、理想的な注文の取り方など、すべてが実用的な技で、練習して身につける価値があると思いました。

また、バーで使われる特殊な道具、バースプーンや氷をグラスにとるためのトングは、慣れないと扱いが難しいようで、軽やかに格好良く振る舞おうとする参加者を困らせていました。そんな彼らの様子を側から見ていた身からすると、それは一種の演劇のようでもあり、面白かったです。お店での自分の振る舞いを客観視することもできました。

やはり、良い場とは、風が通る場なのではないかと思います。風というのは、触覚的なものに限らず、心や気分を軽やかにする循環器のようなものでもあり得ます。これからも、尾崎さんと、夜学バーと共に、良い場(バー)について考えていきたいです。ありがとうございました。

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