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温泉治療

湯治宿に泊まって体を癒した。

記帳する際、治療目的を記載する欄があり

もう隠す必要もないだろうと
『潰瘍性大腸炎、うつ病』と記載。

普段の生活には無い、ゆるりとした時間…

心身共に軽くなった気がした。

そういえばとふと思い出し

持病と温泉について…noteに綴ってみる。


温泉と聞くと現代の人は
観光など歓楽的なイメージを持つ人が多い。

けど温泉の元々の歴史を辿れば

医療や薬に乏しい時代
怪我や病気を治すための場所

温泉は病院的な存在だった。

今でもその伝統や文化は残っていて
温泉を治療に利用している人がいる。

なんとも言えない辛い話…

もう治ることは無いと告げられた
病状の方も世の中にはいて

最後の望み(楽しみ※)として
湯治を利用している人もいる。

※一部の人の考えです

温泉は、様々な顔をもっている。

いつだったか温泉分析書の内容が改定されて

適応症の中に
『うつ状態』『睡眠障害』等が追加された。

これをどう捉えるかは人それぞれ…
当事者の私の気持ちは後ほど綴るとして

基本的にはプラス面に捉えている。


はじめに勘違いして欲しくないのは

「適応症」とは
症状が治ると言っている訳ではない。

正しい湯の利用により
少なからず症状の緩和が見込める。

そんな感じで認識してもらいたい。


適応症の通り良くなった!

なんて気持ちの問題かもしれない…

けど気持ちに勝るものは無い

そう思っているので

適応症に対する
ポジティブな思い込みは尊重したい。

うつ病や不眠症が追加されたのは

お風呂に浸かり体を温める事によって

交感神経や副交感神経を刺激

自律神経を整える効果があるから。


これは泉質というより入浴による効果で

家の風呂でも同じ効果がある。

"温泉"や"温泉地"という

いつもとは違う癒し作用も相まって
家の風呂以上に効果は増すのだろう。

現代社会で問題となっている病だけに

適応症に追加する結果に至ったのだと思う。


とはいいつつも、病状が悪い真っ只中に

「温泉でうつ病が治るよ」とか言われても

行動する気が起きないし…
家の風呂に入る気さえ起きない状態だし…

うつ病や不眠症を治しに温泉へ行こう!
…なんて実際に思うことは出来なかった。

治るというのも間違いなので
そういう事を言う人は好きになれない。

症状がある程度落ち着いている時とか
予防として温泉は良いかもよ…

そんな感じであれば
温泉好きとして勧めたいとは思う。


頭の片隅に入れておくと良いこと。

温い風呂にゆっくり浸かる事によって

副交感神経が刺激され
体がリラックス状態にスイッチされる。

数時間後、深い眠りにつきやすい状態になる。

熱い風呂に浸かる事によって

交感神経が刺激されて脳が目覚め活発になる。

ON,OFFスイッチの切替を
意図的に行うことによって

自律神経を整える事に繋がる。


そしてもう1つ

適応症の中に
「慢性消化器病」または「胃腸機能の低下」
と記載されている。

これは潰瘍性大腸炎の事を
直接指している訳ではないけれど。

体を温める事で胃腸の活動が促進される。

血液の循環…代謝が良くなると
細胞の回復が早くなり、治癒効果に繋がる。

お風呂に浸かる行為は
運動して得られる効果と同様の所もある。

ほどよい水圧も一種のマッサージ効果

胃腸に効果のある飲泉も見掛ける。

お腹の状態にもよるけれど

飲む事で直接腸に…
より温泉の効果を見込めるかもしれない。

体を温める行為が大腸に良いのは確か。

但し、食後すぐの入浴は消化を妨げてしまう
など間違った入浴法には注意が必要。


また、この病気の厄介な所は
精神面が影響すること…

その点は、うつ病や不眠症で綴った
自律神経の件

自律神経を整える事は

精神安定、大腸活動
どちらにも良い事に繋がる。



…と、改めて持病と風呂の関係について

想った事を文字に起こしてみたけれど。。

湯に浸かる、または湯を飲む行為が
特別に素晴らしい効果を得る訳ではない。

とはいえ自然の恵みの治療法は
何百年、千年と受け継がれてきたものだ。

直接効果を与えてくれる薬ではなく

じわじわ効力を感じてくる
漢方に近いもの。

私以外、病気や怪我で苦しむ人から
温泉に救われたという様々な体験談も聞く。

体を1℃温かくする事によって
色々な病気に掛かり難くなるともいう。

副作用のない健康的な治療法
または予防策の1つだと思っている。


湯を楽しむ、汗を流す

それだけで勿論良いのだけど

温泉は様々な治癒能力をもっている。

冷え性、アトピーなどは割と有名だけど

便秘、高血圧、痛風など
現代人に多い悩みに良い湯もある。

自分の体に不安や悩みがあったら

自分に見合った温泉地で、心身を癒す。

そんな時間を設けてみては?

誰に薦める訳でもないけれど

私は密かにお薦めしたい。


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