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【キネマ救急箱#13.5】BBC製作『高慢と偏見』〜来世はビショ濡れファースと庭園でお茶を〜

こんにちは。
ニク・ジャガスです。

本日は最近見た、1995年のBBC製作ドラマ『高慢と偏見』の感想文をUPしたいと思います。

当時、イギリスでは1000万人を越える人々が視聴し、放送時間になると街から人が消えると言わしめた作品。
また、コリン・ファースはこのドラマを機にアメリカでの活動を始め、その後ハリウッド作品に多数出演する事となりました。

「少し前のドラマで時代物だし、大丈夫かな…」と恐る恐る見始めましたが、期待以上の面白さに全6話(1話あたり50分)をAmazonプライムで一気見してしまいました!

『ブリジット・ジョーンズの日記』のマーク・ダーシーは『高慢と偏見』のMr.ダーシーがモデルだった

まずはMr.ダーシー役のコリン・ファースから。

写真左(https://www.excite.co.jp/news/article/Dramanavi_051900/より)

コリン・ファースは1995年の時点で、ほぼファースを完成させていました。←
「このドラマを機に、歳を取るのを辞めたのかな?」と思うくらい、今と変わりないナショナルトレジャー級イケメン、魅惑的なフェロモンに溢れています。

誇り高く気難しい男、という役柄から、第一話では全く好感を持てる人物ではありません。
本作のヒロインであるエリザベスのことを「べ、別に好きじゃねーし!」と友人に伝えているのを本人に聞かれてしまい、打ち解けるまでに余計な時間を要することとなります。

この設定が堪りません。このシーンの後、ファースのツンデレが4話かけて爆発していきます。最終話は完全デレです。

また、このドラマを見る前から、『ブリジット・ジョーンズの日記』の著者であるヘレン・フィールディングが、マーク・ダーシーの人物像を『高慢と偏見』のコリン・ファースをモデルに作り上げたことは知っていました。

マーク・ダーシー(写真)はMr.ダーシーがモデルだった

思わず「納得!」と叫んでしまいそうになる程、2人のダーシーはそっくり。
好きな女性に嫌なことばかり言いますが、それは好意から生まれる不器用な発言。
そして何より、好きな女性のピンチを見えないところで救っている

また、『高慢と偏見』で最も有名とされるシーンが、第4話でMr.ダーシーが服のまま湖に飛び込んで泳ぐというセクシーなシーン。

このシーンを面白がったリチャード・カーティスは映画『ラブ・アクチュアリー』と『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12か月』にコリン・ファースを水の中に落とすシーンを入れ込んだそうです。

確かにどちらも覚えてる…!
水に濡れたファースがセクシーすぎて眼球が3回転くらいしたはず。

『高慢と偏見』では、最終回ラスト10分頃まで一度も笑顔を見せないMr.ダーシーですが、最愛の女性エリザベスとの結婚式で、親戚たちに見送られながら初めて笑顔を見せます。

この瞬間を見るために290分を捧げてきたんだわ…と思わず感涙すること間違いなしですよ。

物語の最重要パーツ!エリザベス・ベネットの美しい「瞳」

恥ずかしながら、このドラマを視聴するまでエリザベス・ベネット役のジェニファー・イーリーを知りませんでした。

Amazonより

本編で始めて見た時、体型を隠すような衣装のせいで役柄の年齢より上に見えてしまい「このドラマ大丈夫かな…?」と思ってしまいました。(ごめんなさい!)

ですが、そんな第一印象はすぐに吹き飛び、彼女の品ある立ち振る舞いと知性溢れる発言は、ベネット家で最も賢い女性エリザベスそのものでした。

本来は目もくれないはずの格下の女性エリザベスにMr.ダーシーが惹かれてしまった理由は、彼女の「瞳」にあります。
その重要なパーツをジェニファー・イーリーは持ち前の美しい瞳で見事に演じており、その瞳は本当に成人女性か…?と思うほど澄み切っています。
また、彼女の微笑みはまるで聖母のようで、見るたびに癒されっぱなしでした。

クセの強いエリザベス・ベネットの家族

後はなんと言っても、ベネット家のクセの強さに触れるべきでしょう。笑

この家にまともな人物はエリザベスを除き二人しかいません。
長女ジェーンはベネット家で一番の美人であり、人を疑うことを知らないピュアな女性。
Mr.ベネットは書斎で本を読むことが好きで、姉妹の中で最も賢いエリザベスを愛しているマイペースな父。
まともな人間は以上で終了です。

Mr.ベネット亡き後、遺産は5人姉妹ではなく遠縁の従兄弟に全て渡ってしまうため、娘を金持ちと結婚させようとヒステリーを起こしているのがベネット夫人
このベネット夫人の金切り声は、今年見た映像作品の中で一番のインパクトがありました。笑
娘を結婚させたいがあまり下品な発言を繰り返すベネット夫人の様子は、なぜか視聴者の体力を消耗させます。

あとは、世間知らずな三女メアリー、四女キティ、五女リディア
彼女たちとベネット夫人の振る舞いが原因で一家の評判が落ち、せっかくのジェーンとエリザベスの良縁が危うくなくなりかけます。

その描写がもどかしくて…。
とくにリディアの自己中心的で自省のかけらもない行動には画面越しに手が出そうです。笑

そんな家族に囲まれている事も相まって、余計にエリザベスが本作品における眼福対象として昇華されています。

皆様、『高慢と偏見』をご覧になる際は、体調万全な状態であることをお勧めします!


このドラマを見て単純に思ったのが「上流階級って、毎日歌って踊ってゲームして花摘んで馬乗しておけばよかったんだ!」ということ。

生活のために労働しないことが彼らの誇りではありますが、今では考えられないような道楽の日々に改めて驚きました。

また、女性は男性に比べて財産を相続する権利が限りなく小さかったため、結婚はまさに死活問題であり、ベネット夫人の憔悴ぶりもそこまでジョークではないのかもしれない…と思ったりもしました。


本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊


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