自分の意に沿わないことを言う専門家を、敵認定する人がいる。
ステージ0の乳がんが見つかったけど、医者を信じられず、色彩療法だの民間療法を試したあげく、ステージ4で余命宣告された方のヤフーニュースを読みました。腫瘍が皮膚から飛び出し、がんが骨に転移して苦しんでいらっしゃるそうです。
自分で選んだことだから後悔はなく、前向きに生きていらっしゃるそうです。
リンクは貼りませんが、すぐに見つかると思うので、気になる方は検索してください。
ステージ0で告知されたときに標準治療を受けたら治っていたはずなのに、医者にかからず、妖しげな民間療法を頼って病気を悪化させてしまう。その心理がよくわからず、この方のブログを読みました。
最近のほうの日記にあった「医者は敵ではありませんからね」という一文を読んでようやく腑に落ちた。そうか、この人は「乳がんです、ステージ0、早く見つかってよかったですね。手術したら治ります。手術が終わったら好きなものを食べて好きにすごしていいですよ。韓国旅行も行けますよ」と笑顔で言う医者が敵に見えていたのです。
「自分の意に沿わないことを言う人はみんな敵。敵のアドバイスなんて聞いてはダメだ」そう考える人がいる。
私は小説教室と添削をする小さな会社を経営しています。添削を依頼される方の中には、弊社の作家陣や私が技術面について指摘すると、お怒りになる方や反発する方がいらっしゃいます。こういう方には、私が敵に見えているのでしょう。そういう「自分の意に沿うことを言ってほしい人」は、事前に察知して依頼をお受けしないようにするしかなさそうです。
怒りをぶつけられるのは苦しいですし、反発されて質問メール責めになるのもしんどいからです。
世の中には「お金と引き換えにあなたの意に沿うことを言いますよ」というビジネスがあります。
ココナラの「あなたの小説を読んで褒めまくります」というサービスなら、いい気分になるだけですみますが、医者の言うことを無視すると、健康を損なうことになります。それでもそういう人は民間療法を頼るのでしょう。新興宗教がなくならない理由もそこにあるのでしょう。
自分にとって都合の良い、甘い言葉だけも集めても、自分のためにはならないのにね。