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私が作家になる日まで。

小学生のころ。

 私は読書感想文荒しでした。詩に作文、童話、たくさん賞を頂きました。当時は小学○年生という雑誌があり、詩のコンテストをやってて、常連投稿者でしたよ。小学生にして文章を書くと図書券や切手シートに代えることができるのだと知っていた私は、将来は作家になるんだろうな、とぼんやりと思っていました。

高校のとき

 ところが家が火事になってしまった。隣家からの失火による類焼です。作家になりたいなんて悠長なことは言っていられない。しっかりお金を儲けることのできる仕事につかないとだめだ。そこで私は当時はまだ珍しかったプログラムを勉強することにしました。京都コンピュータ学院という専門学校に通ったのですが、楽しかったですねー。プログラム向いてたと思います。

社会人になって。

 ソフトハウスに就職してCOBOLプログラマになったのですが、今で言うブラック企業でした。新卒で要領が悪いこともあって、残業がめちゃくちゃ多かった。なのに私は近畿大学法学部の通信教育課程に通いはじめました。「失火は賠償しなくていい」という法律があることを知って、理不尽さを覚えたからです。毎日三時間睡眠でがんばっていました。

通信大学&派遣社員

 ブラック企業勤めで大学生なんて続くわけがなく、私は会社を辞めて派遣社員になりました。派遣プログラマの時給高かったです。ビジネスショウやCEATECの展示会コンパニオン(パソコンのデモンストレーター)をしたり、いろんな仕事をしました。時代はバブルでした。ディスコ行きまくりで、やっぱり睡眠三時間でした。

正社員&小説教室通い

 大学を卒業したころは、バブルが崩壊していました。派遣社員が儲かるのはもう終わりだと考えて、今度は正社員で就職しました。パソコン教室の先生です。超ホワイト企業で、残業ゼロで定時に帰れる会社でした。そこで私は、ずっと書きたかった小説教室に通いました。京都新聞文化サロンというカルチャーセンターです。星群の会というSFの同人誌に入ったのもこの頃です。
 ログアウト冒険文庫(ファミ通文庫の前進)と小説ウイングスの最終選考に残りました。ソノラマの小説雑誌グリフォンや、ザ・スニーカー、SFマガジンにも投稿していて、たまに掲載されたり、講評をもらえたりするのがうれしかったですね。
 投稿すれば100%予選は残る。最終選考にも残るときがある。でも、受賞しない。デビューまでもう少しなんだけど、手が届きそうで届かないという時間が続いてもどかしかったです。

結婚&引っ越し&ライターデビュー

 忙しいOLだった私は、結婚で千葉に引っ越して社宅妻になりました。官能小説雑誌に小説を書いて投稿したところ、「告白手記を書いてよ」と編プロの社長から依頼が来ました。それがライター生活の始まりでした。
 当時はパソコンで動作するゲーム(エロゲー)が流行っていて、ゲームシナリオを書いたりノベライズの仕事をしました。旅行記事やグルメ記事を書いたりする普通のライター仕事はもちろん、有名人のゴーストライターとかもしましたよ。

大賞受賞&作家生活

 2001年にナポレオン大賞を受賞しました。ですが、ナポレオンXXノベルズは廃刊になってしまいました。編プロから依頼されて短編官能小説を書いたり、グリーンドアで官能小説を書いたりしました。
 美少女文庫が立ち上がり、レギュラー作家のひとりとして執筆します。その後、幻冬舎と宝島社でも賞を取りました。
 私の美少女文庫は増刷がかかりまくっていたので、ライトノベルに営業で進出しました。
 創元SF短編賞に投稿した小説は最終選考で落ちましたが、「世にも奇妙な物語」の原作に採用してもらえる、という珍しい体験をしました。

 私のデビュー作の復刻版(アマゾンアソシエイトに参加しています)

そして現在。

 奈良に引っ越したのは10年ほど前のこと。小説教室の先生をはじめました。小説教室はずっとやりたかったのですが、社宅暮らしのときは目立つことはできなかったのです。
 3年前からやりはじめた専門学校講師も、来期の契約を頂くことができました。
 私の人生って、ぐにゃぐにゃに曲がりくねっていますねー。
 ライターデビューしてから25年。まだ現役作家ですが、ジュブナイルポルノの女王様もアラ還になりました。
 私のような作家のこれからの役割は、これから作家になる皆さんや、お若い作家さんの応援をすることかな、なんて思っています。
 これからも、作家になりたい方や新人作家さんのお役に立てる情報を発信していきますね。

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